サルメテロールキシナホ酸塩が配合されている通販商品
サルメテロールキシナホ酸塩の禁忌事項
下記に該当する方はサルメテロールキシナホ酸塩を使用しないでください。
サルメテロールキシナホ酸塩を含んだ薬で過敏症(薬物アレルギー)を起こしたことがある
過敏症はサルメテロールキシナホ酸塩に限らず、全ての医薬品において起こり得るアレルギー症状です。セレベントなどサルメテロールキシナホ酸塩を含んだ薬を吸入して過敏症を起こしたことがある方は使用できません。該当する方が再度サルメテロールキシナホ酸塩を吸入すると、過敏症が重症化するおそれがあります。
サルメテロールキシナホ酸塩の働きと効果
- 効能・効果
- 気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- (1) 気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)による息苦しさを緩和し、喘息発作を予防します。
一般名:サルメテロールキシナホ酸塩
気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる気管支拡張薬です。サルメテロールキシナホ酸塩はβ2刺激薬に分類され、気管支の壁の筋肉を緩める働きがあります。空気の通り道(気道)を広げて息苦しさを緩和するとともに、喘息発作を予防します。
本剤は他のβ2刺激薬と比べて、効果の持続性と安定性に優れています。1回あたりの持続時間は12時間以上となり、1日2回の吸入で安定した効果が保たれます。また、本剤は長期間使用しても効果が下がりにくくなっています。以上の特徴から、本剤はβ2刺激薬の中でも長期管理薬として用いられます。長期管理薬は、気管支喘息やCOPDの病状を安定させるために継続使用するメインの治療薬です。
気管支喘息に対しては、発作の予防に用いられます。喘息発作は、炎症を起こした気管支が刺激物によって収縮することで起こります。本剤は気管支を広げることで、収縮による発作が起こりにくい状態を維持します。気管支喘息の治療においては、単独では用いられず、必ずステロイド吸入薬(抗炎症薬)と併用されます。
なお、即効性はないため、今起きている喘息発作の症状を緩和することはできません。
COPDに対しては、気管支を広げる働きによって、肺機能の低下による息切れを緩和します。COPDは、慢性気管支炎およびそれが悪化した肺気腫の総称です。慢性気管支炎の時点で完治は難しく、肺気腫になると肺の組織が破壊されて完治できなくなります。本剤は長期にわたって息切れを緩和することで、患者のQOL(生活の質)を向上させます。
なお、咳や痰などの症状に直接的な効果は期待できませんので、必要に応じてステロイド吸入薬や去痰薬などを併用します。
日本国内では、サルメテロールキシナホ酸塩を含む吸入薬として、主に2種類の先発薬が承認されています。一つは、この成分のみを有効成分とする「セレベント」です。もう一つは、ステロイド吸入薬であるフルチカゾンプロピオン酸エステルを組み合わせた「アドエア」です。患者さんの病状(気管支喘息、COPD、両疾患の合併)や症状に応じて、医師が適切に判断し使い分けられます。
気管支を広げて息苦しさを緩和する働き
サルメテロールキシナホ酸塩は、気管支を広げて空気の通りを良くします。
吸入された本剤は、気管支の壁の平滑筋にあるβ2受容体というタンパク質を刺激します。平滑筋は気管支を広げたり狭めたりする筋肉で、β2受容体によって制御されています。本剤に刺激されたβ2受容体は活発になり、気管支の平滑筋を緩めて空気の通り道を広げます。
本剤はβ2刺激薬の中でも、「エクソサイト」という部位とも結合する独自の作用機序が示唆されています(S A Green et al., 1996, [リンク])。エクソサイトの働きによってβ2受容体を何度も活性化させることで、持続性に寄与していると考えられています。
気管支喘息およびCOPDに対する効果を示した臨床データ
サルメテロールキシナホ酸塩の有効性は、日本国内で行われた先発薬セレベントの臨床試験で示されています(17. 臨床成績, 医療用医薬品:セレベント, KEGG DRUG, [リンク])。
臨床試験は気管支喘息およびCOPDに対して実施されました。試験では、サルメテロールキシナホ酸塩50μgを1日2回、4週間投与しました。改善に関してはそれぞれ、気管支喘息の症状、肺機能検査、聴診時の異音、併用薬の使用状況、患者の印象を総合的に評価しました。
気管支喘息に関する臨床データ
成人気管支喘息患者を対象とした試験では、被験者の61.0%において中等度以上の改善が認められました。これは気管支喘息に対するサルメテロールキシナホ酸塩の有効性を示しています。
COPDに関する臨床データ
COPDの臨床試験では、慢性気管支炎ならびに肺気腫の患者が対象となりました。
結果、それぞれの疾患において以下の割合で中等度以上改善が認められました。
| 疾患名 | 有効率 |
|---|---|
| 慢性気管支炎 | 66.7% |
| 肺気腫 | 28.6% |
これらの結果は、COPDに対するサルメテロールキシナホ酸塩の有効性を示しています。
- サルメテロールキシナホ酸塩が配合されている気管支喘息の治療薬
- 先発薬(単剤):セレベント(グラクソ・スミスクライン)
- 先発薬(合剤):アドエア(グラクソ・スミスクライン)
- 後発薬(合剤):セロフロ(シプラ)
サルメテロールキシナホ酸塩の副作用
副作用
動悸、発疹、むくみ、脈拍増加、不整脈、震え、頭痛、吐き気、咳、のどの痛みや違和感、胸の痛み、筋肉のけいれんなどが報告されています。
重大な副作用
重篤な血清カリウム値低下、ショック、アナフィラキシーが報告されています。
主な副作用
以下はサルメテロールキシナホ酸塩の添付文書(11. 副作用, 医療用医薬品:セレベント, KEGG DRUG, [リンク])に記載されていた副作用の発現率です。
発症頻度:0.5%〜2%未満
| 循環器 | 動悸 |
|---|
発症頻度:0.5%未満
| 過敏症 | 発疹、血管性浮腫、浮腫(むくみ) |
|---|---|
| 循環器 | 脈拍増加、血圧上昇、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮を含む) |
| 精神・神経系 | 振戦(震え)、頭痛 |
| 消化器 | 悪心(吐き気) |
| 呼吸器 | 咳、口腔咽頭刺激感(のどの痛みや違和感等) |
| その他 | 胸の痛み、筋肉のけいれん |
発症頻度:不明
| 呼吸器 | 気管支攣縮(気管支が狭くなる) |
|---|---|
| その他 | 関節痛、高血糖 |
主な副作用は、動悸、震え、頭痛、咳、吐き気、のどの痛み・不快感などです。これらはβ2受容体刺激作用や吸入時の刺激にともなう症状です。頻度は低いですが、本剤が心臓に負担をかけ、心血管系の症状を引き起こす事があります。
本剤を過剰摂取すると、β2受容体刺激作用が強まり、症状がひどくなるおそれがあります。副作用が気になる場合や長引く場合は、医師に相談しましょう。
重大な副作用
以下のような重大な副作用が、ごくまれな頻度で報告されています。万が一、体調に異変を感じた場合は、すぐに医師や薬剤師に相談してください。
重篤な血清カリウム値低下
血液中のカリウム濃度が非常に低くなった状態であり、血清カリウム値が基準値を下回ると低カリウム血症と診断されます。主な自覚症状は脱力感、喉の渇き、息苦しさ、手足のまひ、筋力の低下、意識の低下・消失です。
ショック、アナフィラキシー
薬に対する重大なアレルギー反応(過敏症)です。ショックの主な自覚症状は冷汗、めまい、顔面蒼白(そうはく)、手足が冷たくなる、意識の消失です。アナフィラキシーの主な自覚症状は全身のかゆみ、じんま疹、喉のかゆみ、ふらつき、動悸、息苦しさです。
サルメテロールキシナホ酸塩の使用上の注意点
この項目では、サルメテロールキシナホ酸塩の使用に際して特に注意が必要な方や、併用に注意すべき薬について説明します。該当する方や併用薬がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
使用に注意が必要な人
甲状腺機能亢進症の方
本剤によって甲状腺ホルモンの分泌が促され、症状が悪化するおそれがあります。
高血圧の方
本剤によってα受容体およびβ1受容体が刺激され、血圧が上昇するおそれがあります。
心疾患を有する方
本剤によってβ1受容体が刺激され、症状を悪化させるおそれがあります。
糖尿病の方
本剤のグリコーゲン分解作用により、症状を悪化させるおそれがあります。
低酸素血症の方
本剤の使用にあたっては、血清カリウム値をモニターすることが望ましいとされています。低酸素血症になると血清カリウム値が低下し、本剤が心リズムにおよぼす作用を増強することがあります。
妊婦
妊婦または妊娠している可能性がある女性は、医師に使用可否を判断してもらう必要があります。動物試験でウサギに大量(1mg/kg/日以上)に経口投与したときに催奇形作用が報告されています。
授乳婦
授乳中の女性は、使用期間中の授乳の可否を医師に判断してもらう必要があります。動物実験でラットに大量(1mg/kg)に静脈内投与したときに乳汁中への移行が報告されています。
小児等
小児を対象とした十分な臨床試験データがないため、本剤の使用は慎重な判断が必要とされています。
高齢者
お年寄りの方は一般的に生理機能が低下しているので、少量から吸入を開始するなど慎重に使用する必要があります。
併用に注意が必要な薬
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
- リトナビル等
リトナビルはHIV感染症の治療に用いられる抗ウイルス薬です。CYP3A4は本剤の代謝酵素であり、阻害されることで薬の血中濃度が上がる可能性があります。特にリトナビルやケトコナゾール内服薬(日本未承認)などCYP3A4阻害作用が強い薬剤と併用すると、QT延長を起こす恐れがあります。
ケトコナゾール内服薬と本剤を併用した臨床薬理試験において、本剤の最高血中濃度が1.4倍、AUC(血中濃度×持続時間)が15倍に上昇したとの報告があります。
カテコールアミン
- アドレナリン
- イソプレナリン塩酸塩等
アドレナリンはアナフィラキシーショックや心停止などの重篤な状態に用いられる薬です。イソプレナリン塩酸塩は気管支を広げてけいれんを緩和する薬です。これらの薬剤と併用すると、不整脈を起こすことがあります。場合によっては心停止に至るおそれもあるため、発作時の一時的な使用など緊急時を除いて、併用は避けるべきとされています。
カリウムを減らすおそれがある薬剤
- キサンチン誘導体
- ステロイド剤
- 利尿剤
キサンチン誘導体は気管支拡張薬、ステロイド剤は抗炎症薬、利尿剤はむくみの薬です。これらの薬剤と併用すると、低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあります。併用する場合は定期的に血清カリウム値の検査を受けることが推奨されています。