はじめての方ですか?無料新規登録
会員登録とお客様のメリット

モルヌピラビルが配合されている通販商品

モルヌピラビルの最新ニュース

モルヌピラビルに関する最新の研究データを紹介します。

本剤の適応疾患はSARS-CoV-2による感染症(新型コロナウイルス感染症)です。市販後に行われた研究では、他の疾患に対しても有効性が示唆されています。

次に挙げるのは、猫伝染性腹膜炎(FIP)という猫の感染症に関する研究データです。FIPは、コロナウイルスの特定の株が猫に感染して発症する疾患です。致死率が高く、かつては治療法のない病とされていました。

モルヌピラビルは適応外ですが、今後新たな治療の可能性が期待されています。

『猫伝染性腹膜炎(FIP)に対する有効性』

モルヌピラビルが猫伝染性腹膜炎(FIP)に対して良好な結果を示した論文があります(Sase O, 2023,[リンク])。

2022年に日本の医療機関で、FIPに感染した18匹の猫を対象に臨床試験が実施されました。対象となった猫には、1日2回10~20mg/kgのモルヌピラビルが84日間経口投与されました。

その結果、18匹中14匹の猫で治療が完了し、寛解状態が維持されました。モルヌピラビルがFIPに対して効果的かつ安全な治療薬である可能性が示唆されています。

モルヌピラビルの禁忌事項

下記に該当する方はモルヌピラビルを使用しないでください。

モルヌピラビルを含んだ薬で過敏症(薬物アレルギー)を起こしたことがある

過敏症はモルヌピラビルに限らず、全ての医薬品において起こり得るアレルギー症状です。ラゲブリオなどモルヌピラビルを含んだ薬を飲んで過敏症を起こしたことがある方は使用できません。該当する方が再度モルヌピラビルを摂取すると、過敏症が重症化するおそれがあります。

妊婦または妊娠している可能性のある方

妊娠中または妊娠の可能性がある方には投与できません。服用中に妊娠が判明した場合は、直ちに医師に相談してください。動物実験において、お腹の赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼす可能性が確認されています。

モルヌピラビルの働きと効果

効能・効果
SARS-CoV-2による感染症
(1) 新型コロナウイルス感染症に対する治療効果が期待されています。
(2) 重症化のリスクがある軽症〜中等症の患者に有効です。

一般名:モルヌピラビル

新型コロナウイルス感染症の治療に用いられる抗ウイルス薬です。ウイルスの増殖を抑制し、重症化および入院や死亡のリスクを軽減します。これまでに確認された変異株に対しても、同等の効果が期待されています。

モルヌピラビルは、重症化リスクのある軽症〜中等症の患者に使用されます。軽症は、呼吸器症状として咳のみがみられ、呼吸困難などがない状態を指します。中等症は、呼吸困難や発熱、咳、たん、倦怠感、胸の痛みといった肺炎症状がみられる状態です。

高齢者、肥満の方、あるいは特定の基礎疾患や障害を有する方は「ハイリスク患者」とされ、重症化しやすくなります。このような患者に対して、モルヌピラビルは命にかかわるリスクを軽減する効果が期待されます。

使用にあたっては、発症から5日以内に服用する必要があります。6日以上経過した患者に対しては、有効性は確認されていません。

モルヌピラビルの効果が期待される方

モルヌピラビルは、新型コロナウイルス感染症にかかった時に、重症化するのを防いだり、入院や命に関わるリスクを減らしたりするための飲み薬です。そのため、この薬の有効性が確認されているのは、重症化のリスクが高い患者に限定されます。

重症化リスクが低い患者、たとえば発症から5日以上経った方や、若い方、基礎疾患がない方などは、臨床試験の対象外でデータがありません。また、処方するメリットよりも、副作用などのデメリットが上回る可能性も考慮されるため、2025年時点では有効性が確認されていません。

重症化のリスクが高いとされるのは、以下の「基本条件」をすべて満たし、かつ「部分条件」のいずれかに該当する方です。

基本条件(以下の全てを満たす)
  • 軽症~中等症
  • 発症日から5日以内
  • 18歳以上
  • 妊婦ではなく、妊娠している可能性もない

上記の基本条件に加え、以下のいずれかの重症リスクが部分条件となります。

部分条件(以下のいずれかに該当する)
  • 61歳以上
  • 活動性のがん(免疫抑制または高い死亡率を伴わないがんは除く)
  • 慢性腎臓病
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 肥満(BMI 30kg/m² 以上)
  • 重篤な心疾患(心不全、冠動脈疾患または心筋症)
  • 糖尿病
  • ダウン症
  • 脳神経疾患(多発性硬化症、ハンチントン病、重症筋無力症等)
  • コントロール不良のHIV感染症およびAIDS
  • 肝硬変など重度の肝臓疾患
  • 臓器移植、骨髄移植、幹細胞移植後

コロナウイルスの遺伝子複製を阻害

モルヌピラビルは、体に吸収されてから薬効成分に変わる「プロドラッグ」と呼ばれる薬です。服用すると体内で分解され、「NHC(N-ヒドロキシシチジン)」という成分になります。NHCは細胞の中に入ると「リン酸」が加わり、「NHC-TP(三リン酸型NHC)」となります。このNHC-TPが薬効成分としてウイルスに働きかけます。

NHC-TPは、ウイルスが取り込む「CTP(シチジン三リン酸)」と酷似しています。CTPは、ウイルスが自分の遺伝子(RNA)の複製に使う材料です。RNAを複製する酵素「RNA依存性RNAポリメラーゼ」は、CTPと間違えてNHC-TPをRNAに取り込みます。その結果、NHC-TPがウイルスのRNA複製にエラーを起こし、正常に増えることができなくなります。

このように、モルヌピラビルはウイルスの遺伝子複製を妨げることで、体内でのウイルスの増殖を抑える働きがあります。

臨床試験では入院率が半減して死亡率が0%に

モルヌピラビルが新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐ効果は、先発薬ラゲブリオの臨床試験で証明されています(国際共同第II/III相試験[MOVe-OUT(002)試験],医療用医薬品: ラゲブリオ,KEGG DRUG,[リンク])。

この試験では、18歳以上の新型コロナウイルス感染症患者に対し、モルヌピラビル800mgを1日2回(12時間ごと)5日間経口投与しました。評価期間は29日目までで、評価項目はすべての入院または死亡例の割合とされました。薬効のないプラセボ(偽薬)を比較対象として評価が行われました。

モルヌピラビル臨床成績
評価項目 モルヌピラビル プラセボ
総合評価 7.3%(28/385人) 14.1%(53/377人)
入院 7.3%(28/385人) 13.8%(52/377人)
死亡 0%(0/385人) 2.1%(8/377人)
不明 0%(0/385人) 0.3%(1/377人)

入院のリスクはプラセボ群の約半分になり、死亡のリスクはプラセボ群の2.1%に対し、モルヌピラビル群では0%でした。
これらの結果により、モルヌピラビルが新型コロナウイルス感染症による重症化や入院・死亡リスクを軽減する効果が示されました。

モルヌピラビルが配合されている新型コロナウイルス感染症の治療薬
先発薬:ラゲブリオ(MSD)
後発薬:モルヌビッド(ヒーリングファーマ)

モルヌピラビルの副作用

副作用
下痢、悪心、浮動性めまい、嘔吐、頭痛、発疹、蕁麻疹などが報告されています。

重大な副作用
アナフィラキシーが報告されています。

主な副作用

以下はモルヌピラビルの添付文書(11. 副作用, 医療用医薬品: ラゲブリオ, KEGG DRUG, [リンク])に記載されていた副作用の発現率です。

発症頻度:1%以上2%未満
胃腸障害 下痢、悪心
神経系障害 浮動性めまい
発症頻度:1%未満
胃腸障害 嘔吐
神経系障害 頭痛
皮膚および皮下組織障害 発疹、蕁麻疹
発症頻度:不明
皮膚および皮下組織障害 中毒性皮疹、紅斑、そう痒
過敏症 血管性浮腫

主な副作用には、吐き気、嘔吐、下痢、めまい、頭痛などがあります。これらの副作用の発現頻度は比較的まれです。まれに過敏症として、発疹や蕁麻疹が生じることがあります。過敏症とは薬に対するアレルギー反応であり、一度でも発症した場合は、原則としてその薬の再使用は避けられます。

注意すべき副作用として、重度の過敏症であるアナフィラキシーが報告されています。発疹や蕁麻疹のほか、動悸や息苦しさ、ふらつきなどの症状が同時に現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

重大な副作用

以下のような重大な副作用が、ごくまれな頻度で報告されています。万が一、体調に異変を感じた場合は、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

アナフィラキシー

薬に対する重度のアレルギー反応です。全身のかゆみ、蕁麻疹、喉のかゆみ、ふらつき、動悸(どうき)、息苦しさなどが出ます。

モルヌピラビルの使用上の注意点

この項目では、モルヌピラビルの使用に際して特に注意が必要な方や、併用に注意すべき薬について説明します。該当する方や併用薬がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。

使用に注意が必要な人

妊娠する可能性がある女性

動物実験では、お腹の赤ちゃんに影響が出る可能性が報告されています。そのため、妊娠する可能性がある女性は、本剤の服用中および服用終了後4日間は適切な避妊を行ってください。

授乳婦

医師が授乳の継続または中止を検討します。母乳への移行に関して安全性が保障されていません。

小児等

18歳未満を対象とした臨床試験は実施していないため、有効性や安全性が確立されていません。

併用に注意が必要な薬

モルヌピラビルと組み合わせが悪い薬はありません。

最近チェックした商品

まだチェックした商品はありません。閲覧した商品がここには表示されます。