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エムトリシタビンが配合されている通販商品

エムトリシタビンの禁忌事項

下記に該当する方はエムトリシタビンを使用しないでください。

エムトリシタビンを含んだ薬で過敏症(薬物アレルギー)を起こしたことがある

過敏症はエムトリシタビンに限らず、全ての医薬品において起こり得るアレルギー症状です。エムトリシタビンを含んだ薬を飲んで過敏症を起こしたことがある方は使用できません。該当する方が再度エムトリシタビンを摂取すると、過敏症が重症化するおそれがあります。

エムトリシタビンの働きと効果

効能・効果
HIV-1感染症
(1) 他の抗HIV薬(テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩など)と併用することでHIVの感染を予防します。
(2) 計3~4種類の抗HIV薬を併用することでHIVを治療します。

一般名:エムトリシタビン

抗HIV薬(抗レトロウイルス薬)の一つであり、核酸系逆転写酵素阻害剤(NRTI)という分類の薬効成分です。 他の抗HIV薬と併用することで、HIVの感染予防および治療ができます。以前は単剤の先発薬も存在しましたが、現在は他の抗HIV薬との合剤がいくつか承認されています。

HIVの治療は複数の薬効成分を併用して行います。メイン(キードラッグ)として強力な抗HIV薬が1剤、それを補完するバックボーン2剤という組み合わせが基本です。エムトリシタビンはバックボーンとして、キードラッグの効果を底上げします。

HIVの併用療法は「抗レトロウイルス療法」と呼ばれ、エイズの発症予防を目的として行われます。HIVの増殖を抑えて免疫を守り、エイズならびに日和見感染による合併症を防ぎます。HIVの量を、治療成功の基準値以下に減らせば、健全な人に近い生存率が維持できます。

他の抗HIV薬との併用でHIV感染予防(PrEP)も可能

エムトリシタビンとテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩などの抗HIV薬1剤と併用することで、HIVの感染予防もできます。これは「PrEP療法」と呼ばれており、日本でも上記2剤の合剤(先発薬:ツルバダ)が追加承認されました。

PrEP(Pre-Exposure Prophylaxis)とは「曝露前予防内服」という意味です。これは事前に抗HIV薬を飲み、HIV感染を防ぐ予防療法です。HIV陰性で比較的感染リスクの高い人が対象となります。

自身の健康を守るため、HIV感染のリスクを主体的に軽減したいと考える方々に適しています。

エムトリシタビンがHIVの増殖を抑制する働き

エムトリシタビンは、HIVが増殖する際の特殊な働きを阻害します。

HIVに感染した細胞では、通常とは異なった「逆転写」というプロセスが行われます。
通常の細胞では遺伝子が活動する際に、DNAからRNAに遺伝情報をコピー(転写)します。一方、HIVは増殖時にRNAからDNAを合成(逆転写)します。これはHIVがDNAを持たないタイプのウイルス(レトロウイルス)であるためです。
逆転写によって合成されたHIVのDNAは、感染した細胞本体のDNAに組み込まれ、自身の増殖を促します。

エムトリシタビンは、HIVの逆転写を行っている「逆転写酵素」をブロックします。本剤は体内で「エムトリシタビン5’-三リン酸」という成分に変わります。この成分は、逆転写の材料に使われる「デオキシシチジン5’-三リン酸」と似た作りになっています。

逆転写酵素が正しい材料と勘違いして本剤の成分を取り込むと、逆転写が阻害されます。ウイルスDNAの合成が不完全となって弱体化し、細胞本体でのウイルス増殖が抑えられます。

エムトリシタビンの効果を示した臨床データ

エムトリシタビンは、併用療法による抗HIV効果およびPrEP療法によるHIV感染予防効果が臨床試験で証明されています。

併用療法によるHIV感染症治療の臨床試験

エムトリシタビンの治療効果に関しては、他の抗HIV薬との合剤であるビクタルビの臨床試験で証明されています(17. 臨床成績, 医療用医薬品:ビクタルビ, KEGG DRUG, [ リンク])。

この臨床試験は、抗HIV薬の使用経験がないHIV感染症患者を対象として実施されました。有効率として、HIVの量が治療成功の基準値以下に減った被験者の割合が測定されました。

48週間の投与の結果、 ビクタルビにおいて92.4%の有効率が認められました。この結果は、含有成分(バックボーン)であるエムトリシタビンの有効性を示唆しています。

PrEP療法によるHIV感染予防の臨床試験

エムトリシタビンのPrEP療法によるHIV感染予防に関しては、東京で臨床試験が行われています(Daisuke Mizushima et al., 2022, [ リンク])。

試験は男性同性愛者を対象として実施されました。観察期間中、PrEP療法に適した被験者を随時選出し、治療を開始しました。残りの被験者は、そのまま治療を受けずに観察が続けられました。それぞれ「PrEP群」「非PrEP群」として2年以上の観察を行い、HIVの感染状況を比較しました。

HIV感染者数および割合の比較
被験者 年間感染率
非PrEP群 3.4%
PrEP群 0%

観察期間中の新規HIV感染者数は、非PrEP群で11人、PrEP群で0人でした。
これらの結果は、PrEP療法によって偶発的なHIV感染を予防する効果を示しています。

エムトリシタビンが配合されている抗HIV薬
先発薬:ツルバダ(ギリアド・サイエンシズ)
先発薬:ゲンボイヤ配合錠(ギリアド・サイエンシズ)
先発薬:デシコビ(ギリアド・サイエンシズ)
先発薬:ビクタルビ(ギリアド・サイエンシズ)
先発薬:オデフシィ(ヤンセンファーマ)
先発薬:シムツーザ(ヤンセンファーマ)
後発薬: テンビルEM(シプラ)

エムトリシタビンの副作用

副作用
下痢、めまい、吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、不眠症、力が入らず疲れやすくなる無力症などが報告されています。

重大な副作用
乳酸アシドーシスおよび脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が報告されています。

主な副作用

以下はエムトリシタビンの添付文書(副作用, 添付文書, エムトリバカプセル200mg, ケアネット医療用医薬品検索, [ リンク])に記載されていた副作用の発現率です。

発症頻度:2%以上
代謝及び栄養障害 高脂血症(2.8%)
神経系障害 浮動性めまい(9.3%)、頭痛(5.3%)、不眠症(5.0%)、異常な夢(3.1%)、錯感覚(2.2%)
胃腸障害 下痢(10.7%)、悪心(8.1%)、腹痛(6.0%)、消化不良(2.9%)、嘔吐(2.2%)
皮膚及び皮下組織障害 発疹(3.8%)
一般・全身障害及び投与部位の状態 無力症(4.8%)、疼痛(2.1%)
臨床検査 AST増加(3.1%)、ALT増加(2.9%)、血中アミラーゼ増加(2.4%)、CK増加(2.2%)
その他 白血球減少症(3.6%)
発症頻度:2%未満
代謝及び栄養障害 食欲減退、体脂肪の再分布/蓄積、高コレステロール血症、高血糖
精神障害 神経過敏、不安、うつ病、リビドー減退、感情不安定
神経系障害 前庭障害、ニューロパシー、傾眠、末梢性ニューロパシー、思考異常
胃腸障害 鼓腸、便秘、胃炎、腹部膨満、口臭、口内乾燥、胃腸障害
皮膚及び皮下組織障害 皮膚変色、そう痒症、皮膚乾燥、多汗症、脂漏、帯状疱疹
筋骨格系及び結合組織障害 筋肉痛、関節痛、背部痛
臨床検査 Al-P増加
その他 血管拡張、感染、インフルエンザ症候群
発症頻度:不明
一般・全身障害及び投与部位の状態 倦怠感、発熱

主な副作用は下痢・吐き気・腹痛などの消化器症状、頭痛・不眠症・めまいなどの神経症状、発疹、全身の力が入らなくなる無力症などです。他にもまれに不安やうつなどの精神症状、性欲や食欲の減退、強い眠気、便秘などが起こることもあります。

腎臓が弱い方は、副作用が出やすくなったり強まったりしやすくなります。他剤との併用において、併用薬の副作用が出ることもありますので、注意が必要です。副作用が強く出たり続いたりする場合は、医師に相談しましょう。

重大な副作用

以下のような重大な副作用が、ごくまれな頻度で報告されています。万が一、体調に異変を感じた場合は、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

乳酸アシドーシス

血液中の乳酸が過剰に増えて血液が酸性に傾いている危険な状態です。初期症状として胃腸症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢)や倦怠感、筋肉痛が出ます。悪化すると過呼吸や低血圧、低体温、脱水、昏睡など命に係わる症状となります。

重度の肝腫大(脂肪肝)

本剤によって薬物性肝障害が起こり、肝臓が多量の脂肪付着によって大きく腫れた状態です。自覚症状として腹部不快感、白目や皮膚が黄色くなる黄疸、むくみ、食欲不振、腹水(お腹に水が溜まって大きく腫れる状態)などが出ます。

エムトリシタビンの使用上の注意点

この項目では、エムトリシタビンの使用に際して特に注意が必要な方や、併用に注意すべき薬について説明します。該当する方や併用薬がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。

使用に注意が必要な人

B型肝炎ウイルス感染を合併している方

本剤の服用を中断する時に、B型慢性肝炎がぶり返す恐れがあります。特に自覚症状が強く出ているB型慢性肝炎の場合、本剤の服用中止により、重症化する恐れがあります。

中等度以上の腎機能障害がある方

本剤の排出が遅れ、濃度が上がって作用が強まります。

妊婦

妊婦または妊娠している可能性のある女性は、医師が使用によるメリット・デメリットを比較したうえで使用可否を判断します。

授乳婦

本剤の服用中は授乳を避けてください。エムトリシタビンはヒト乳汁への移行が報告されています。乳児へのHIV感染も懸念されるため、母乳を与えることは控えるべきです。

小児等

お子様に関しては有効性および安全性が確立されていません。

高齢者

お年寄りは肝臓や腎臓の機能が低下し、薬の排出が遅れて作用が強まる恐れがあります。他の病気を併発することも多いので、合併症や併用薬にも注意が必要です。

併用に注意が必要な薬

エムトリシタビンと組み合わせが悪い薬はありません。

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