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フェソテロジンフマル酸塩が配合されている通販商品

フェソテロジンフマル酸塩の禁忌事項

下記に該当する方はフェソテロジンフマル酸塩を使用しないでください。

尿閉(尿がほとんど、または全く出せない状態)がある方

抗コリン作用により排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがあります。

眼圧が調節できない閉塞隅角(へいそくぐうかく)緑内障の患者

眼圧の上昇を招き、症状が悪化するおそれがあります。

幽門(ゆうもん)、十二指腸または腸管が閉塞している方、麻痺(まひ)性イレウスの患者

抗コリン作用により胃腸の平滑筋の収縮および運動が抑制され、症状が悪化するおそれがあります。

胃アトニーまたは腸アトニーのある方

抗コリン作用により消化管運動が低下するため症状が悪化するおそれがあります。

重症筋無力症の患者

抗コリン作用により筋緊張の低下がみられ症状が悪化するおそれがあります。

重度の肝障害のある方

本剤の血中濃度が過度に上昇するおそれがあります。

重篤な心疾患の患者

抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがあります。

フェソテロジンフマル酸塩あるいは酒石酸トルテロジンに対して過敏症の既往歴のある患者

過敏症はフェソテロジンフマル酸塩に限らず、全ての医薬品において起こり得るアレルギー症状です。トビエース(フェソテロジンフマル酸塩の先発薬)やデトルシトール(酒石酸トルテロジンの先発薬)などこれらの成分を含んだ薬で過敏症を起こしたことがある方は使用できません。該当する方が再度フェソテロジンフマル酸塩あるいは酒石酸トルテロジンを摂取すると、過敏症が重症化するおそれがあります。

フェソテロジンフマル酸塩の働きと効果

効能・効果
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁
神経因性膀胱における排尿管理

一般名:フェソテロジンフマル酸塩

過活動膀胱の治療に用いられる抗コリン薬です。従来薬の「酒石酸トルテロジン」を改良したプロドラッグで、体内で代謝されてから有効成分へと変化します。この仕組みにより、酒石酸トルテロジンに比べ、効果の個人差が軽減されている点が特徴です。

フェソテロジンフマル酸塩は、膀胱の収縮に関与するアセチルコリンを抑制し、過剰な働きを鎮めます。これにより、過活動膀胱による「急に強い尿意をもよおす」「頻繁にトイレに行きたくなる」「トイレに間に合わず尿が漏れてしまう」といった症状を改善します。

さらに、過活動膀胱だけでなく、神経因性膀胱といった神経の異常による膀胱障害にも効果が期待されます。フェソテロジンフマル酸塩は膀胱容量を増やし、異常な収縮を抑えることで、尿失禁の改善に寄与します。

また、膀胱に対してピンポイントで作用する傾向があるため、他の抗コリン薬と比べて「口の渇き」などの副作用が少ないことも特徴です。

ムスカリン受容体を阻害し膀胱の過剰な収縮を抑制

フェソテロジンフマル酸塩は、体内で「5-HMT(5-ヒドロキシメチルトルテロジン)」という物質に変化します。この物質が、膀胱の「ムスカリン受容体」に作用して効果を発揮します。

ムスカリン受容体は本来、神経伝達物質アセチルコリンと結合して活性化し、膀胱を収縮させて尿意を引き起こします。過活動膀胱では、何らかの要因で膀胱が敏感になって過剰に収縮します。

5-HMTは、アセチルコリンが作用するより先にムスカリン受容体と結合します。そのままムスカリン受容体にふたをして、アセチルコリンが結合できないようにします。これにより、ムスカリン受容体の活性化が阻害され、膀胱の過剰な収縮が抑えられます。

フェソテロジンフマル酸塩の効果を示した臨床試験

フェソテロジンフマル酸塩の有効性は、日本国内で実施された複数の臨床試験において確認されています(17. 臨床成績, 医療用医薬品: トビエース, KEGG DRUG, [リンク])。

過活動膀胱に対する臨床試験

この試験では、過活動膀胱の患者を、フェソテロジン4mg群、8mg群、プラセボ(薬効のない偽薬のこと)群に無作為に割り付けました。その後、それぞれのグループで12週間の投与が行われました。

以下は24時間あたりの「切迫性尿失禁の回数」「尿意切迫感の回数」「排尿の回数」を測定し、12週間後の変化量を示したものです。

過活動膀胱症状の12週間後の平均変化量(回数)
薬剤 切迫性尿失禁*1 尿意切迫感*2 排尿
プラセボ -0.96回 -0.79回 -1.08回
フェソテロジン4mg -1.65回 -1.91回 -1.61回
フェソテロジン8mg -2.28回 -2.30回 -2.09回

※1:トイレに間に合わず尿が漏れてしまう症状
※2:我慢できないほど強い尿意に襲われる状態

試験の結果、過活動膀胱の各種症状においてプラセボ群に比べて改善が認められたことから、フェソテロジンフマル酸塩の過活動膀胱に対する治療効果が確認されました。

神経因性膀胱に対する臨床試験

この試験では、小児神経因性排尿筋過活動の患者(年齢6歳〜17歳)を、フェソテロジン4mg群、8mg群に無作為に割り付けました。その後、それぞれのグループで12週間の投与が行われました。

以下は、膀胱に溜められる尿の量(最大膀胱容量)について、12週間後の変化量を示したものです。

最大膀胱容量の12週間後の平均変化量(mL)
薬剤 12週後の変化量
フェソテロジン4mg +51.72mL
フェソテロジン8mg +85.98mL

※この試験では、プラセボとの比較は行われていません。

この結果から、フェソテロジンフマル酸塩は膀胱容量を増やすことで、神経因性膀胱を改善する効果があることが示されました。

フェソテロジンフマル酸塩が配合されている過活動膀胱の治療薬
先発薬:トビエース(ファイザー)

フェソテロジンフマル酸塩の副作用

副作用
口内乾燥、眼の乾燥、喉の乾燥、頭痛、めまい、便秘、消化不良、腹痛、吐き気、下痢、排尿困難、尿路感染などが報告されています。

重大な副作用
尿閉、血管性浮腫、QT延長、心室性頻拍、房室ブロック、徐脈が報告されています。

主な副作用

以下はフェソテロジンフマル酸塩の添付文書(11. 副作用, 医療用医薬品: トビエース, KEGG DRUG, [リンク])に記載されていた副作用の発現率です。

発症頻度:10%以上
胃腸障害 口内乾燥(36.5%)
発症頻度:1〜10%未満
眼障害 眼乾燥
神経系障害 頭痛、めまい
呼吸器、胸郭および縦隔障害 咽喉乾燥
胃腸障害 便秘、消化不良、腹痛、悪心、下痢
腎および尿路障害 排尿困難、尿路感染
発症頻度:0.3〜1%未満
眼障害 霧視
神経系障害 傾眠、味覚異常
心臓障害 心電図QT延長、頻脈、動悸
血管障害 高血圧
呼吸器、胸郭および縦隔障害 鼻乾燥、咳嗽、口腔咽頭痛、鼻出血
肝胆道系障害 AST増加、ALT増加、γ-GTP増加
胃腸障害 胃食道逆流性疾患、腹部不快感、腹部膨満、嘔吐、胃炎、鼓腸
腎および尿路障害 膀胱炎、排尿躊躇、尿流量減少、残尿、尿失禁
皮膚および皮下組織障害 皮膚乾燥、発疹、そう痒症
全身障害および投与局所様態 CK増加、疲労、浮腫
発症頻度:不明
神経系障害 感覚鈍麻
精神障害 錯乱状態
皮膚および皮下組織障害 蕁麻疹、血管性浮腫

最も起こりやすい副作用は口の渇きです。これは脱水症状ではなく、抗コリン作用によって唾液の分泌が減少するためです。次いで眼や喉の乾燥、眠気、便秘、消化不良、吐き気、下痢、頭痛、めまい、排尿困難などがあります。これらも抗コリン作用が影響しています。

そのほか、まれに視界がぼやける霧視(むし)、眠気、発疹、精神錯乱、味覚異常などが起こることもあります。
副作用が気になる場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

重大な副作用

以下のような重大な副作用が、ごくまれな頻度で報告されています。万が一、体調に異変を感じた場合は、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

尿閉

膀胱に尿がたまっても排出できなくなる状態で、「尿が出にくい」などの症状から始まり、進行すると全く排尿できなくなることがあります。

血管性浮腫

皮下組織に突然腫れが生じる状態で、広義には蕁麻疹の一種とされます。唇、まぶた、のど、舌、手足などに腫れが現れることがあります。

不整脈
  • QT延長
  • 房室ブロック
  • 心室性頻拍
  • 徐脈

これらはすべて、心臓の電気的活動や拍動のリズムに異常をきたす疾患です。QT延長や房室ブロックは心電図上の電気信号の伝導異常であり、心室性頻拍や徐脈は拍動の速さに異常が生じた状態です。いずれも重症化すると突然死を引き起こす可能性があります。

フェソテロジンフマル酸塩の使用上の注意点

この項目では、フェソテロジンフマル酸塩の使用に際して特に注意が必要な方や、併用に注意すべき薬について説明します。該当する方や併用薬がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。

使用に注意が必要な人

前立腺肥大症など下部尿路閉塞疾患のある方

抗コリン作用により、尿閉を引き起こすおそれがあります。

消化管運動が低下する危険性のある方

腸管の閉塞を招くおそれがあります。

潰瘍性大腸炎の方

結腸が異常に肥大して中毒症状をともなう「中毒性巨大結腸」があらわれるおそれがあります。

眼圧が調整可能な閉塞隅角緑内障の方

眼圧の上昇を招き、症状が悪化するおそれがあります。

狭心症などの虚血性心疾患の患者

抗コリン作用により頻脈が生じ、症状が悪化するおそれがあります。

甲状腺機能亢進症の患者

抗コリン作用により、頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがあります。

パーキンソン症状または脳血管障害のある方

症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがあります。

認知症、認知機能障害のある方

抗コリン作用により、症状が悪化するおそれがあります。

腎障害がある方

本剤の活性代謝物5-HMT(5-ヒドロキシメチルトルテロジン)の血中濃度が上昇する可能性があります。

肝障害がある方

5-HMTの血中濃度が上昇する可能性があります。重度の肝障害のある方は禁忌となります。

妊婦または妊娠している可能性のある女性

妊婦または妊娠している可能性のある女性は、医師に使用の可否を判断してもらう必要があります。

授乳婦

授乳中の女性は、医師に授乳の継続の可否を判断してもらう必要があります。

小児等

6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施されていないため、有効性や安全性が確立されていません。体重が低いほど、本剤の活性代謝物5-HMTの血中濃度が上昇する可能性があります。

併用に注意が必要な薬

抗コリン作用のある薬剤
  • 三環系抗うつ剤
  • フェノチアジン系薬剤
  • モノアミン酸化酵素阻害剤

三環系抗うつ剤は最も古くから用いられている強力な抗うつ薬です。フェノチアジン系薬剤は統合失調症などの精神疾患に用いられる抗精神病薬です。モノアミン酸化酵素阻害剤はうつ病およびパーキンソン病の治療薬です。これらの薬剤と併用すると、抗コリン作用が増強され、口内乾燥、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがあります。

CYP3A4阻害薬
  • アタザナビル
  • インジナビル
  • ネルフィナビル
  • サキナビル
  • リトナビル(ブースト療法における全てのリトナビル投与を含む)
  • イトラコナゾール
  • クラリスロマイシン
  • テリスロマイシン等

アタザナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、リトナビルは抗HIV薬です。イトラコナゾールは水虫やカンジダなどに用いられる抗真菌薬です。クラリスロマイシン、テリスロマイシンは細菌感染症に用いられる抗菌薬です。これらの薬剤は、本剤の代謝酵素であるCYP3A4を強力に阻害します。併用によって、本剤の活性代謝物5-HMTの血中濃度が上がる可能性があります。

CYP3A4誘導薬
  • フェニトイン
  • カルバマゼピン
  • フェノバルビタール等
  • リファンピシン
  • セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタールは抗てんかん薬です。リファンピシンは結核やハンセン病などに用いられる抗菌薬です。セイヨウオトギリソウは、軽度~中等度のうつ症状などに用いられるサプリメントです。これらの薬剤および食品は、本剤の代謝酵素であるCYP3A4の作用を強めます。併用によって、本剤の活性代謝物5-HMTの血中濃度が下がる可能性があります。

CYP2D6阻害薬
  • キニジン
  • パロキセチン等

キニジンは抗不整脈薬、パロキセチンは抗うつ薬です。これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるCYP2D6を強力に阻害します。併用によって、本剤の活性代謝物5-HMTの血中濃度が上がる可能性があります。

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