イミキモドが配合されている通販商品
イミキモドの禁忌事項
下記に該当する方または部位にはイミキモドを使用しないでください。
- イミキモドに対して過敏症を起こしたことがある
- 尿道、膣内、子宮頸部、直腸、肛門内
イミキモドを使用して、湿疹などの過敏症状が現われたことがある方は、以降もイミキモドによる過敏症をきたす可能性が高いと考えられるため、使用が禁忌とされています。
尿道や膣内、子宮頸部、直腸および肛門内にイミキモドを塗布した際の安全性は確立されていません。膣内や肛門などに使用した場合に重大な皮膚障害が発生したケースが確認されていることもあり、外性器または肛門周囲以外には使用しないでください。
イミキモドの働き
- 効能・効果
- 尖圭コンジローマ(外性器または肛門周囲に限る)
- (1) 尖圭コンジローマによる外性器または肛門周辺の症状を改善します。
(2) 真皮内浸潤性の有棘細胞癌に進展している場合は適応しません。
一般名:イミキモド
尖圭コンジローマの治療に使われる尖圭コンジローマ治療薬です。
病変部にイミキモド配合のクリームの塗布を続けることで、徐々にイボを小さく萎縮させていき、最終的には消失させます。イミキモドには病原ウイルスに対する免疫力を向上させる働きもありますので、コンジローマの再発に対する予防効果も期待できます。
イミキモド配合のクリームを用いた治療は、尖圭コンジローマの治療において凍結療法や外的切除法と同様にファーストライン(複数の治療法がある場合、優先して選択される方法のこと)に指定されています。他の治療法と比べて、イミキモド配合クリーム剤は治療場所を選ばない、再発率が低い、イボの大小に関係なく使用できる、傷痕が残りにくいなどの様々な利点があります。
イミキモドは、アメリカの3M社によって1997年に開発された比較的新しい成分です。日本では2007年に承認を受け、日本で初めての尖圭コンジローマ治療薬として販売されました。
尖圭コンジローマ以外にも、イミキモドは日光角化症に対する適応も認められており、今後、基底細胞がんやその他の皮膚腫瘍への適応も期待されています。
イミキモドはウイルスの増殖抑制と感染細胞の傷害作用を有しています。

イミキモドは、免疫機能を作動させる細胞Toll様受容体7(略称:TLR7)に働きかけて、病原体であるヒトパピローマウイルス(略称:HPV)に対する抵抗力を高めます。イミキモドがTLR7に作用すると、NF-kBと呼ばれる免疫反応の中心とされているタンパク質が活性化します。イミキモドの作用よってNF-kBが活性化することで、HPVに対する免疫機能を高めるサイトカインという物質の生産量が増加します。
イミキモドの働きによって生み出されるサイトカインの種類は「IFN-α、IL-12、TNF-α」の3種類です。それぞれのサイトカインが体内で複合的に作用することによって、HPVは身体から排除されます。
IFN-α(インターフェロンα)は、感染部の周辺にある正常な細胞に結合すると、ウイルスのRNAを分解する酵素リボヌクレア-ゼ(略称:RNase)の働きを活性化する2-5Aという物質の生産を促します。INF-αには、ウイルスに感染した細胞を攻撃するリンパ球の1つナチュラルキラー細胞(略称:NK細胞)を活性化させる働きもあります。
IL-12(インターロイキン-12)には、リンパ球の1種である細胞障害性T細胞(略称:キラーT細胞、またはCTL)や白血球の1種であるマクロファージを活性化させる作用があります。宿主の体にとって異物であるウイルスに感染した細胞を攻撃します。
TNF-α(腫瘍壊死因子α)に誘導されたウイルスに感染した細胞は、アポトーシス(体を良い状態に保つために引き起こされる細胞の死)を起こします。細胞が自ら破壊されることでウイルスが取り除かれます。
臨床成績では尖圭コンジローマ患者の96.4%に症状改善がみられました。
イミキモドの有効性は臨床試験*において確かな有効性が証明されています。
臨床試験では患部にイボが確認される尖圭コンジローマ感染者55名に対して、イミキモド5%含有のクリームを用いた治療が行われました。臨床試験の結果、全体の96.4%にあたる53名の患者にイボの縮小などの改善効果が確認されました。

試験期間中に全体の63.6%の患者でイボの完全消失が確認されており、その期間はおよそ2ヶ月ほど(中央値)でした。
ベセルナクリームを先発薬としたコンジローマ治療薬の有効成分として配合されています。
※出典:リンク先、販売名:ベセルナクリーム5%のインタビューフォームを参照
イミキモドの副作用
副作用
痛み、刺激感、かゆみ、発熱などのインフルエンザ様症状などが生じることがあります。
重大な副作用
重い潰瘍、びらん、浮腫、紅斑、表皮剥離、排尿困難。
以下はベセルナクリーム5%のインタビューフォーム*に記載されていた副作用の発現率です。
副作用の症状 | 発現数 | 発現率 |
---|---|---|
適用部位紅斑 | 35例 | 54.69% |
適用部位びらん | 22例 | 34.38% |
適用部位皮膚剥脱 | 21例 | 32.81% |
適用部位疼痛 | 18例 | 28.13% |
鼻咽頭炎 | 13例 | 20.31% |
適用部位浮腫 | 11例 | 17.19% |
適用部位そう痒感(かゆみ) | 9例 | 14.06% |
イミキモドの副作用には、紅斑やびらん、表皮の剥離など皮膚に関する症状が確認されています。これらの症状は、イミキモドの薬効によって病変細胞が破壊されて消失する過程で引き起こされます。イミキモドのウイルス増殖抑制作用や感染細胞障害作用が正常に働いている証でもありますので、多少の炎症がみられても過度に心配する必要はありません。
イミキモドの副作用による炎症反応があまりに強い場合、悪寒や発熱、関節痛などのインフルエンザ感染時と似た症状が現われた場合には、使用を中止して医師の診察を受けましょう。
- 使用に注意が必要な人
- 特にありません。
- 併用注意薬
- 特にありません。