ザイザルの副作用「眠気、疲労、太る」について
ザイザル(レボセチリジン塩酸塩)は眠気や頭痛、疲労などの副作用を引き起こすことがありますが、一般に副作用の発生率は低いとされています。服用する際はこれらの可能性を理解し、副作用が現れた場合には医師や薬剤師に相談することが重要です。
「眠気」「疲労」などの主な副作用
ザイザルには、以下のような副作用が現れることがあります。
- <主な副作用>
- 眠気、頭痛、疲労、倦怠感、口渇、吐き気、浮動性めまいなど
ザイザルは、基本的に副作用が起こりづらいとされている薬剤です。
しかし、薬である以上は副作用がつきものです。起こる確率こそ低いものの、ザイザルの副作用でどういった症状が現れるのかについてはあらかじめ理解しておきましょう。
また、気になる副作用が現れたら、担当の医師や薬剤師に相談してみてください。
主な副作用はザイザルと同一の有効成分を含むジェネリックでも同じです。
ザイザルの副作用で眠気や疲労が起きる原因
ザイザルは、眠気という副作用の発生頻度を改善する目的で開発された、第二世代の抗ヒスタミン薬です。
しかし、発生頻度が改善されたとはいえ、人によってはザイザルを飲むと強い眠気の副作用が現れることがあります。
ザイザルに限らず、抗ヒスタミン薬は中枢抑制作用を持っています。この作用の影響で、ザイザルを服用すると副作用として鈍脳になってしまいます。
鈍脳とは、集中力や判断力、作業能率が低下した状態のことです。ザイザルを飲むと眠気や疲労を感じるのは、鈍脳になることが原因です。
ザイザルを飲むとこのようなメカニズムで鈍脳になってしまうおそれがあるため、服用後は車の運転や危険な機械の操作は禁物です。
ザイザルよりも眠気がおこりづらい抗ヒスタミン薬
ザイザルの使用中に眠気を頻繁に感じるようであれば、他の抗ヒスタミン薬に切り替えることで改善が見込めます。

ザイザルからの切り替えにおすすめの薬が「ビラノア」です。抗ヒスタミン薬の中でもトップクラスに眠気が少ないにも関わらず、期待できる効果はザイザルと同等かそれ以上です。
ビラノアは病院で扱われる処方薬ですが、同一の成分を含む海外版であるにおいて「ビラクステン」であれば通販購入できます。
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臨床試験で報告された副作用の割合
アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹を対象にした海外の臨床試験において、ザイザル5mgが投与された1292例中207例に副作用が現れました。
副作用の症状の内訳は、傾眠67例(5.2%)、頭痛42例(3.3%)、疲労39例(3.0%)でした。
国内におけるザイザルの使用成績調査結果
国内の成人を対象とした、ザイザル市販後の使用成績調査では、5759例(小児163例を含む)中207例(3.6%)に副作用が起こりました。
主な症状は眠気149件(2.6%)、倦怠感9件(0.2%)、口渇9件(0.2%)、浮動性めまい8件(0.1%)、頭痛6件(0.1%)でした。
「太る」「うつ」「悪夢」などまれに起こる副作用
ザイザルには他にも、以下のような副作用が起きるおそれがあります。
- <その他の副作用>
- 抑うつ、悪夢、脱毛、腹部膨満感、食欲亢進、体重増加、浮腫(むくみ)
これらの副作用は、発現率が0.1%未満である浮腫以外、すべての症状が頻度不明となっています。
どの副作用も発生頻度が極端に低いため、過度に心配する必要はありません。
メカニズム不明な副作用の症状
ザイザルに限らず、花粉症の治療薬として使われることの多い抗ヒスタミン薬は、抑うつや悪夢を見るなどの副作用が報告されるケースが多いものです。
しかし、残念ながらそのメカニズムについてはいまだに解明されていません。脱毛やむくみなどの副作用についても同様です。
ザイザルを飲むと太ることがあるのは満腹中枢の影響
腹部膨満感や食欲亢進、体重増加の原因は、ヒスタミン受容体が脳や肝臓だけでなく、満腹中枢にも存在していることが関係しています。
ヒスタミンの放出量が多いと、脳は満腹状態と認識します。しかし、ザイザルなどの抗ヒスタミン薬を服用すると、ヒスタミン受容体がブロックされるため、満腹中枢に影響が現れてしまうのです。
ザイザルを飲むことで腹部膨満感や食欲亢進、体重増加などの副作用が起こるのは、満福中枢への干渉が原因です。
重大な副作用
まれに起こるザイザルの重大な副作用として、以下の症状が挙げられます。
- <まれに起こる副作用>
- ショック、アナフィラキシー、痙攣、肝機能障害、黄疸、血小板減少
これらの副作用は、発現率が0.6%の肝機能障害以外、頻度不明となっています。
こうした副作用が現れる確率は非常に低いものの、呼吸困難や血圧低下、蕁麻疹や発赤など重大な副作用の初期症状と思われる症状が現れた場合は、ただちにザイザルの服用を中止し、医師の指示をあおいでください。
ザイザルの副作用まとめ
ザイザルの副作用には眠気、頭痛、疲労などがあり、稀に抑うつ、悪夢、体重増加などの症状も報告されています。これらの副作用は全体的に見ると発生率は低いものの、服用後に鈍脳状態や満腹中枢への影響などが原因で起こることがあります。
もし副作用が現れた場合は服用を中止し、速やかに医師の診断を受けることが重要です。また、ザイザル以外の抗ヒスタミン薬への切り替えも一つの選択肢となり得ます。
重大な副作用にはショックや肝機能障害などがあり、これらの症状が見られた場合は直ちに医療機関を受診する必要があります。