プレマリンの飲み方「飲み忘れの対処、併用薬」について
プレマリンの飲み方(用法・用量)
プレマリンは症状や目的によって飲み方が異なります。婦人疾患の治療で服用する場合は、下記の用量を守って、コップ1杯の水またはぬるま湯と一緒に飲んでください。
飲む回数 | 1日1回 | 1日2回 |
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一回量 | 1錠〜2錠 | 1錠 |
用量 | 0.625mg〜1.25mg | 0.625mg |
飲む回数 | 1日1回 | 1日2回 | 1日3回 |
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一回量 | 1錠〜6錠 | 1錠〜3錠 | 1錠〜2錠 |
用量 | 0.625mg〜3.75mg | 0.625mg〜1.875mg | 0.625mg〜1.25mg |
- プレマリンの注意事項
- <使用禁忌>
下記に該当する方は使用しないでください。
エストロゲン依存性腫瘍(乳癌、子宮内膜癌)のある人またはその疑いのある人、過去に乳癌と診断された人、血栓性静脈炎の人、肺塞栓症の人、または過去にこれらの病気と診断された人、動脈性の血栓塞栓疾患(冠動脈性心疾患、脳卒中)のある人、または過去にこれらの病気と診断された人、過去にプレマリン錠に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人、妊婦または妊娠している可能性がある人、肝臓に重篤な障害のある人、診断が確定していない異常性器出血のある人、未治療の子宮内膜増殖症のある人 - <使用注意>
下記に該当する方は使用前に医師に相談してください。
肝臓に障害のある人、子宮内膜症のある人、子宮に筋腫のある人、心臓や腎臓の病気のある人または過去に心臓や腎臓の病気と診断されたことがある人、てんかんのある人、糖尿病の人、4週間以内に手術の予定がある人、長期間寝たきりの人、思春期前の人、血縁に乳癌になった人がいる人、乳房にしこりのある人、乳腺症のある人、乳房のレントゲン像に異常がみられた人、全身性エリテマトーデスの人、片頭痛のある人 - <併用禁忌薬>
下記の薬品を服用中の方は使用前に医師に相談してください。
イプリフラボン、血糖降下剤(グリベンクラミド、グリクラジド、アセトヘキサミド等)、副腎皮質ホルモン(プレドニゾロン等)、ソマトロピン
プレマリンの服用量は症状によって変わる
プレマリンを飲む用量は、年齢や病状によって変わります。
一般的に、卵巣欠落症状や卵巣機能不全症、更年期障害の場合、1日1錠から2錠を服用します。機能性子宮出血や腟炎の場合、通常は1日1錠から6錠が適量です。
ただし、これらはあくまでも目安です。症状によって飲む分量は異なるので、医師の診断を受けてから服用するようにしましょう。
プレマリンを飲むタイミング
プレマリンは、体内のホルモン量を補充し、一定以上に保つ為に服用します。食前や食後のタイミングではなく、毎日決められた時間に飲むことが大切です。
プレマリンの飲み忘れは大敵です。タイマーを設定することで飲み忘れを防げます。毎日できるだけ同じ時間帯に服用するようにしましょう。
プレマリンを飲み忘れてしまった場合
プレマリンを飲み忘れてしまった場合は、気付いたときにに1錠だけ飲みましょう。2回分を一度に飲んではいけません。体内のエストロゲンが過剰になり、ホルモンバランスの乱れに繋がります。
ただし、次の服用時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分を服用するようにしましょう。
不妊治療におけるプレマリンの飲み方
プレマリンは不妊にも効果があります。ただし、不妊治療でプレマリンを服用する場合は、上述した飲み方とはまったく異なります。
プレマリンは不妊治療(カウフマン療法)にも利用される
プレマリンには、ホルモンバランスを正常に保つ効果があるため、不妊治療(カウフマン療法)にも用いられます。
カウフマン療法は、無排卵や無月経などの卵障害がある方を対象とした治療法です。プレマリンとプロゲスチン製剤の両方を用いて、女性ホルモンを補充します。本来、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)を薬剤で補充するのです。
ホルモンの中枢に対する、エストロゲンとプロゲステロンのリバウンド効果により、自然排卵が起こることを期待する治療法です。
カウフマン療法におけるプレマリンの飲み方
カウフマン療法では、28日間(4週間)を1周期とします。
1日目から11日目までは、1日1錠プレマリンを服用します。12日目からは、プロゲステロン剤を2錠とプレマリン1錠を一緒に、毎日続けて飲みます。
合計で、プレマリンを21日間、プロゲステロン剤を10日間、内服します。開始から21日目(3週間)の同じ日が、薬の終了日になります。ここから1週間は休薬期間です。この期間に消退出血(生理)が生じます。
プレマリンとクロミッドを併用する場合も
プレマリンはクロミッドと併用する場合があります。
クロミッドは、排卵を生じさせる薬です。排卵障害による不妊症に用います。卵胞を育て、排卵を促す効果があります。
クロミッドには、卵胞を育て、排卵を促す効果があります。一方で、子宮に対しては抗卵胞ホルモン作用により、子宮内膜の発育や頚管粘液の分泌を妨げます。その為、長期間にわたってクロミッドを使用していると、妊娠の成立を妨げてしまうこともあるのです。
クロミッドとプレマリンを併用することで、頚管粘液の分泌を促し、受精卵の着床の手助けをします。