アシクロビルが配合されている通販商品
アシクロビルの禁忌事項
下記に該当する方はアシクロビルを使用しないでください。
- アシクロビルまたはバラシクロビルに対して過敏症を起こしたことがある
バラシクロビルは体内で代謝されてアシクロビルに変化して作用を発揮する成分です。アシクロビルおよびバラシクロビルによって過敏症を起こしたことがある方は、再度使用した際にさらに重大な副作用を起こす可能性があることから禁忌とされています。
アシクロビルの働きと効果
- 効能・効果
- 単純疱疹・造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制、帯状疱疹、水痘、性器ヘルペスの再発抑制
一般名:アシクロビル
単純ヘルペスウイルス感染症および帯状疱疹の治療に使われる抗ウイルス剤です。
単純ヘルペスウイルス感染症などの原因となるウイルスの活性化を防ぎ、水ぶくれや神経痛といった症状を鎮める効果があります。DNA合成を妨げることでウイルスの増殖を抑える働きをします。
アシクロビルは、正常なヒトの細胞に影響を及ぼさず、ヘルペスウイルスのみに作用させることに成功した世界初の抗ウイルス薬です。アシクロビルが発見されるまでに、ビタラビンなどの抗ヘルペスウイルス薬は見つかっていました。しかし、ウイルス感染を起こした細胞だけでなく、正常な細胞にも影響する特性があり、全身投与に適さないものばかりでした。ヘルペスウイルスを対象とした化学療法は、アシクロビルの発見によってスタートしたといえます。
1977年にアシクロビルが発見されて以降、ヘルペスや帯状疱疹の治療は大きく変わりました。抵抗力が弱い免疫不全者や新生児をはじめ、従来の薬では十分に治療できなかった多くの感染者を救えるようになりました。従来のヘルペス治療を大きく変革させた功績が認められ、アシクロビルを発見・開発した研究者は、後にノーベル物理学賞を受賞しています。
ヘルペスウイルスに確かなダメージを与えるアシクロビルは、発見から40年以上が経過した現在でも単純疱疹や帯状疱疹の治療に用いられ続けています。
アシクロビルがウイルスDNAの合成を阻害して増殖を抑制します。

ヘルペスウイルスは、DNAポリメラーゼと呼ばれる数種類の酵素を取り込むことで、自らのDNAをコピーして増殖を繰り返します。アシクロビルは、DNAポリメラーゼの一種であるデオキシグアノシン(dGTP)という酵素と構造が良く似ています。アシクロビルが感染細胞内に到達すると、デオキシグアノシンに紛れてヘルペスウイルスに取り込まれるようになります。アシクロビルを取り込んだヘルペスウイルスはDNAの複製が正常に行えなくなりますので、増殖ができなくなります。
アシクロビルは、そのままの状態だとヘルペスウイルスに取り込まれません。
チミジンキナーゼという酵素の働きによって、リン酸化という変化をする必要があります。アシクロビルのリン酸化はウイルスに感染した細胞内でのみ起こります。ウイルス感染をしていない正常な細胞内では何も起こりませんので、人体に悪影響を与えることはありません。
臨床成績において89.2%の単純ヘルペス感染症患者に有効でした。
単純ヘルペス感染症や帯状疱疹に対するアシクロビルの効果は、日本での承認時に行われた臨床試験*で実証されています。
単純ヘルペス感染症に対する有効率は89.2%です。対象になった患者619人の内、552人の症状が改善しています。臨床試験よりも多い8,625人を対象とした販売後の使用成績調査では、94.78%とヘルペスに対して極めて高い有効性が示されています。

帯状疱疹に対する有効率は93.4%です。対象になった患者152人の内、142人の症状が改善しています。
ゾビラックスを先発薬としたヘルペス治療薬の有効成分として配合されています。
- アシクロビルが配合されているヘルペス治療薬
- 先発薬:ゾビラックス(グラクソスミスクライン)
※出典:リンク先、販売名:ゾビラックス錠200/ゾビラックス錠400のインタビューフォームを参照
アシクロビルの副作用
副作用
腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、胃痛、みぞおちの痛み、胃部不快感、貧血、頭痛、傾眠、眠気などが生じることがあります。
重大な副作用
肺炎、間質性肺炎、肝機能障害、急性腎不全、けいれん、血小板減少症、呼吸抑制、再生不良性貧血、ショック、せん妄、中毒性表皮壊死症、てんかん発作、尿症、スティーブンス・ジョンソン症候群、無顆粒球症。
以下はゾビラックス錠のインタビューフォーム*に記載されていた副作用の発現率です。
副作用の症状 | 発現数 | 発現率 |
---|---|---|
高トリグリセライド血症 | 9例 | 1.03% |
ALT(GPT)上昇 | 6例 | 0.68% |
AST(GOT)上昇 | 5例 | 0.57% |
LDH上昇 | 4例 | 0.46% |
白血球減少 | 4例 | 0.46% |
副作用の症状 | 発現数 | 発現率 |
---|---|---|
ALT(GPT)上昇 | 19例 | 4.83% |
AST(GOT)上昇 | 12例 | 3.05% |
貧血 | 12例 | 3.05% |
アシクロビルの副作用で多く確認されている症状は、腹痛や下痢、吐き気といった消化器系のものです。消化器系の副作用に比べると発生頻度は低いですが、頭痛や眠気などが起こる場合もあります。
その他にも、ごくまれに倦怠感(だるさ)や食欲不振といった症状が現われるケースがあります。これは、アシクロビルなどの薬剤や老廃物を分解し排泄する肝機能の低下によるものです。アシクロビルの副作用の1つにASTやALTといった、肝機能の低下を示す血液検査値の増加が報告されています。
アシクロビルの主な副作用は、薬剤の血中濃度が必要以上に高まることによる軽度かつ一時的なものが大半です。上記に挙げた副作用が確認できたら、医師に相談したうえで以後の投与量を減らすなど適切に対処しましょう。
- 使用に注意が必要な人
- <腎障害のある患者、65歳以上の高齢者>
眠気やめまいなどの精神神経症状が現われやすいため、用量や服用間隔を調整して副作用に注意しながら使用してください。腎機能が低下していると考えられる高齢者も同様に精神神経系の副作用が出現しやすくなるため注意が必要です。 - <肝障害のある患者>
アシクロビルによる肝機能検査値の異常がみられることから、肝障害が悪化するおそれがあります。 - <小児>
低出生体重児および新生児に対するアシクロビルの安全性は確認されていません。小児がアシクロビルを使用する場合、体重によって服用量を変える必要があります。
- 併用注意薬
- <プロベネシド、シメチジン>
痛風や高尿酸血症の治療に用いられる尿酸排泄促進薬と胃炎や消化管潰瘍に有効な胃酸抑制薬です。両剤ともアシクロビルとの併用により、アシクロビルの腎排泄が抑制して血中濃度の低下が緩慢になることがあります。 - <ミコフェノール酸モフェチル>
臓器移植後の拒絶反応抑制に使用されます。アシクロビルおよびミコフェノール酸モフェチルの代謝物の排泄が抑制されて、血中濃度の減少が遅れます。 - <テオフィリン>
気管支の拡張作用から気管支喘息や慢性気管支炎などに使われます。アシクロビルと併用すると中毒症状があらわれることがあり、注意が必要です。
- アシクロビルと関連する成分
- バラシクロビル
ヘルペスウイルスの増殖を抑制する従来薬のアシクロビルを改良した成分です。吸収性が向上しており、これまで使われてきた抗ウイルス薬よりも長くウイルスの増殖を阻害します。 - ファムシクロビル
単純疱疹や帯状疱疹の原因となるウイルスの増殖を抑えることが可能な、比較的新しい抗ヘルペスウイルス薬です。従来の治療薬に加えて新しい選択肢として支持されています。
- アシクロビルと関連する商品カテゴリー
- ヘルペス治療薬
単純疱疹、帯状疱疹などの治療に用いられるバルトレックスなどのヘルペスの薬を取り揃えています。繰り返し治療が必要なヘルペスの予防に適したジェネリックもございますので、費用負担を軽くすることができます。