アリセプト

アリセプトの概要

認知症の進行を遅らせる効果のある抗認知症薬

記憶障害や認知機能の低下を防ぐ

軽度から高度アルツハイマー型認知症にまで適応

薬の作用時間が長く1日1回の服用でOK

アリセプトは、アルツハイマー型認知症およびレビー小体型認知症の進行を遅らせる治療薬です。注意力・集中力といった認知機能の低下や記憶障害を防ぐ効果が期待できます。認知症に対する処方頻度はアリセプトが約7割を占めており、古くから認知症の治療薬として活用されてきました。Pfizer（ファイザー）社より製造販売されています。

アリセプトのご購入について

アリセプトを安心してご購入いただくための取り組み

偽物が混入しない安全な流通ルートを確保するために、以下の対策を徹底しております。

(1) ご注文の取り次ぎ先となるサプライヤーが持つ医薬品の取り扱いライセンスを十分に吟味しております。
(2) 専門機関への成分鑑定依頼を定期的に行い、偽造品混入の予防に最大限努めております。

アリセプトの特徴

アリセプトは、認知症の進行を遅らせる効果がある抗認知症薬です。日本のエーザイが世界で初めて開発した認知症の薬でもあります（海外市場においてはファイザーと提携して同名で販売されている）。

認知症の治療薬として古くから国内外で活用されており、現在でも最も高い頻度で処方されています。2017年のデータでは、抗認知症薬における処方頻度の約7割をアリセプトが占めています。

アリセプトは、認知症の進行を抑制する「アセチルコリンエステラーゼ阻害薬」と呼ばれるタイプの薬です。

アセチルコリンとは、認知機能を正常に保つ役割を持つ物質です。

アリセプトをはじめとするアセチルコリンエステラーゼ阻害薬は、アセチルコリンを分解する酵素の働きを阻害することで、認知症の進行を防ぎます。

認知症の中でも、無気力や無関心など、意欲の低下が見られる患者に対して有効とされています。反対に怒りっぽいなど攻撃性が目立つ患者には、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬を使用すべきではありません。

アセチルコリンエステラーゼ阻害薬の中でも、アリセプトには唯一、軽度から高度アルツハイマー型認知症にまで適応があります。薬を変更せずに一貫して治療が行えるのが、アリセプトの利点です。

またアリセプトは薬の作用時間が長く、1日1回の服用で十分な効果が得られます。こまめに薬を服用することが難しい認知症の方でも、使いやすいのが特徴です。

アルツハイマー型認知症に対する有効性を示す臨床成績

アリセプトの臨床試験は、軽度および中等度のアルツハイマー型認知症患者268名を対象に行われました。

患者を2つのグループに分け、一つのグループにはアリセプトを、もう一つのグループにはプラセボを24週間、投与しました。

なお、アリセプトは最初の1週間に限り1日3mg投与、その後の23週間は1日5mgに増量されています。

結果、アリセプトを投与されたグループはプラセボを投与されたグループよりも症状の改善の割合が高いことが分かりました。

軽度改善はプラセボ群が9%なのに対し、アリセプト群は34%という高い有効率を示しています。

一方、症状の悪化の割合はアリセプト群が3%、プラセボ群が19%となっています。

このことから、アリセプトは軽度および中等度のアルツハイマー型認知症の改善に一定の効果をもたらすことが分かりました。

アリセプトは、高度のアルツハイマー型認知症に対する臨床試験も行われています。

対象である高度のアルツハイマー型認知症患者302名をグループに分け、片方にはアリセプト10mg、もう片方にはプラセボが24週間、投与されました。

なお、アリセプトは最初の2週間は1日3mg、次の4週間は1日5mg、最後の18週間は1日10mgと段階的に増量されています。

臨床試験の結果、アリセプト群はプラセボ群よりも有意に優れていることが判明しました。

軽度改善の割合はプラセボ群が18%に留まっているのに対し、アリセプト群は39%という高い有効性を示しました。

悪化の割合はいずれもアリセプト群よりプラセボ群が上回っています。

以上の2つの臨床試験から、アリセプトは軽度、中等度、高度のアルツハイマー型認知症に対して優れた効果を発揮することが分かりました。

レビー小体型認知症に対する適応も認められている

アリセプトは、アルツハイマー型認知症のみならず、レビー小体型認知症に対しても唯一適応が認められている治療薬です。

レビー小体型認知症とは

脳内にレビー小体というたんぱく質が蓄積し、神経に異常を来たすことで発症する認知症。時間帯や日によって認知機能に関する症状が変動するのが特徴。認知症全体で3番目に多い疾患で、65歳以上に多く見られる。

臨床試験では、レビー小体型認知症患者140名をグループに分け、片方にはアリセプト10mg、もう片方にはプラセボが12週間、投与されました。

なお、アリセプトは最初の2週間は1日3mg、次の4週間は1日5mg、最後の6週間は1日10mgと段階的に増量されています。

その結果、プラセボ群と比較するとアリセプト群の方がレビー小体型認知症に対して有意に優れていることが分かりました。

著明改善における改善率の差は4%ですが、軽度改善に至ってはプラセボ群が30%に留まっている一方、アリセプト群は50%という高い有効率を示しました。

また、軽度悪化に至ってはアリセプト群が4%、プラセボ群が37%であり、有効率の差は歴然としています。

以上の結果から分かるように、アリセプトはレビー小体型認知症に対しても優れた効果を発揮します。

アリセプトの特徴についての参考サイト

抗認知症薬：ドネペジルの断トツ人気続く｜日経メディカル

医療用医薬品 : アリセプト (臨床成績) - KEGG DRUG

アリセプトの効果

効能・効果

アルツハイマー型認知症およびレビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制

(1)あくまで症状を抑える薬であり、病気を治す効果はありません。
(2)アルツハイマー型認知症およびレビー小体型認知症以外の認知症性疾患に対する効果は認められていません。
(3) 精神症状・行動障害に対する本剤の有効性は確認されていません。

アリセプトは、認知症の進行を遅らせる効果を持つ抗認知症薬です。

軽度から重度のアルツハイマー型認知症や、レビー小体型認知症に対して効果を発揮します。

アリセプトを服用すると、脳内のアセチルコリンが増加し、神経活動が活発になります。

その結果、記憶障害や認知機能の低下を防ぐ効果が期待できるのです。

アリセプトは、あくまで症状の進行を遅らせる薬であり、認知症を完治させることはできません。

アリセプトの服用を中止すると、服用前と同じ状態に戻ったり服用前より症状が悪化したりする場合があるため、注意が必要です。

有効成分ドネペジルがアセチルコリンを分解する酵素を阻害

認知症の患者の脳内では、アセチルコリンという成分を分解するアセチルコリンエステラーゼという酵素が過剰に働いています。

アセチルコリンとは神経伝達物質の一つで、記憶や認知機能を正常に保つ役割を持っています。

このアセチルコリンがアセチルコリンエステラーゼによって分解されると認知機能が異常を来し、認知症が発症してしまいます。

アリセプトの有効成分であるドネペジルは、アセチルコリンエステラーゼの働きを阻害する効果を持っています。

そのため、アリセプトを服用するとアセチルコリンの分解を抑制することができ、認知症の進行を遅らせることができるのです。

アリセプトの飲み方（用量・用法）

下記の用量を守って、水またはぬるま湯と一緒に服用してください。

アリセプトは食事の影響を受けません。そのため、好きなタイミングで服用することができます。

1日1回、忘れにくい時間に服用していきましょう。

アリセプトは、発症している認知症の種類によって、細かい用量・用法が異なります。

アルツハイマー型認知症の治療における飲み方

アルツハイマー型認知症を治療する際は、まずアリセプトを1日1回、3mgの摂取から始めましょう。

1日1回3mgを摂取している間に、副作用の確認などを行いつつ、薬を身体に慣らしていきます。

副作用などの問題がなかった場合は、1～2週間後に用量を5mgに増やします。

その後は、認知症の進行具合によって1日10mgにまで増量することが可能です。

レビー小体型認知症の治療における飲み方

レビー小体型認知症を治療する際は、アルツハイマー型認知症と同様、まずは1日1回、3mgからアリセプトの摂取を始めます。

特に問題となる副作用が見られなかった場合は、1日の用量を5mgに増やしましょう。

1日5mgの摂取を4週間以上にわたって継続したら、摂取量を1日10mgに増量します。

ただし、1日10mgの摂取を始めると、消化器系の副作用が起こりやすくなるため注意が必要です。

10mgに増量したあと重い副作用が見られるようであれば、用量を1日5mgに減量するなどして対処しましょう。

アリセプトの注意事項

基本的な注意事項

レビー小体型認知症では、日常生活動作が制限される、あるいは薬物治療を要する程度の錐体外路障害を有する場合、アリセプトの投与により、錐体外路障害悪化の発現率が高まる傾向が見られています。重篤な症状に移行しないよう注意して服用し、症状に応じて減量または中止など適切に対処しましょう。

定期的に認知機能検査を受け、アリセプト投与で効果が認められない場合は、漫然と摂取を続けないよう注意しましょう。

他のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有する同効薬（ガランタミン等）と併用しないでください。

アルツハイマー型認知症及びレビー小体型認知症では、自動車の運転等の機械操作能力が低下する可能性があります。また、アリセプトにより、意識障害、めまい、眠気等があらわれることがあるため、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意してください。

アリセプトの注意事項についての参考サイト

医療用医薬品 : アリセプト (添付文書情報) - KEGG DRUG

Donepezil - Medicine - NHS

アリセプトの相互作用

併用注意とはアリセプトと飲み合わせの悪い薬です。併用すると（1）作用の減弱、（2）副作用の増強など、体に悪い影響がでるおそれがあります。注意しながら使うか、併用は避けることが望ましいでしょう。

併用禁忌薬に該当する、アリセプトと一緒に飲んではいけない薬はありません。

併用禁忌

他のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有する同効薬（ガランタミン等）

併用注意

スキサメトニウム塩化物水和物

コリン賦活剤（アセチルコリン塩化物、カルプロニウム塩化物、ベタネコール塩化物、アクラトニウムナパジシル酸塩）

コリンエステラーゼ阻害剤（アンベノニウム塩化物、ジスチグミン臭化物、ピリドスチグミン臭化物、ネオスチグミン等）

CYP3A阻害剤（イトラコナゾール、エリスロマイシン等）

ブロモクリプチンメシル酸塩（イストラデフィリン）

キニジン硫酸塩水和物等

カルバマゼピン、デキサメタゾン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファンピシン等

中枢性抗コリン剤（トリヘキシフェニジル塩酸塩、ピロヘプチン塩酸塩、マザチコール塩酸塩水和物、メチキセン塩酸塩、ビペリデン塩酸塩等）

アトロピン系抗コリン剤（ブチルスコポラミン臭化物、アトロピン硫酸塩水和物等）

非ステロイド性消炎鎮痛剤

アリセプトの相互作用についての参考サイト

医療用医薬品 : アリセプト (相互作用情報)- KEGG DRUG

Donepezil Interactions Checker - Drugs.com

アリセプトの副作用

アリセプトの副作用には、嘔吐・吐き気や食欲不振、下痢などの消化器系の症状がよく見られます。

重篤な副作用はほとんどありませんが、まれに脈拍が遅くなる、心臓に異常が見られるといった症状があらわれることもあります。

気になる症状があらわれたり、重篤な副作用が発現したりした場合は医療機関を受診してください。

発症頻度：1％以上

食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢

発症頻度：0.1～1％未満

発疹、そう痒感

腹痛、便秘、流涎

興奮、不穏、不眠、眠気、易怒性、幻覚、攻撃性、せん妄、妄想、多動、抑うつ、無感情

徘徊、振戦、頭痛、めまい

LDH、AST、ALT、γ-GTP、Al-Pの上昇

動悸、血圧上昇、血圧低下、上室性期外収縮、心室性期外収縮

BUNの上昇、尿失禁、頻尿

白血球減少、ヘマトクリット値減少、貧血CK、総コレステロール、トリグリセライド、アミラーゼ、尿アミラーゼの上昇、倦怠感、むくみ、転倒、筋痛、体重減少

発症頻度：0.1％未満

嚥下障害、便失禁

リビドー亢進、多弁、躁状態、錯乱

昏迷

顔面紅潮、脱力感、胸痛

発生頻度：不明

悪夢

心房細動

尿閉

発汗、顔面浮腫、発熱、縮瞳

アリセプトの副作用についての参考サイト

インタビューフォーム F1_アリセプトD錠３mg／アリセプトD錠５mg／アリセプトD錠10mg- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構（PDF：1.84MB）

Donepezil: Generic, Side Effects - RxList

アリセプトの保管方法

光、温度、湿度などにより、効果が損なわれる場合があります。以下を守って保管してください。

(1) 高温多湿を避けて、直射日光があたらないところで保管してください。
(2) 日中に長時間にわたって車中に置かないようにしてください。
(3) お子様の手が届かないところで保管してください。
(4) 使用期限を過ぎた場合は破棄してください。

アリセプトの評価・口コミ（9件の評価）

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