トレチノインとレチノールの違いを解説!どっちを選べばいい?
- 公開日
- 2023年10月06日
- 更新日

トレチノインとレチノールは、ニキビやシミ、シワなどの肌トラブルの改善やスキンケアなどに用いられる成分です。
トレチノインが皮膚科などの医療機関でのみ使われる医療用成分であるのに対して、レチノールは市販の化粧品や美容液にも配合されています。
同じ仕組みで肌に働きかける両剤ですが、その効き目には10倍の差があることから、それぞれ使用に適した場面も異なります。
このページでは、トレチノインとレチノールの共通点や違いを説明し、どちらを使用するべきなのか選び方についても解説していきます。
また「通販で買えるトレチノイン3選」も紹介します。トレチノインやレチノールに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

トレチノイン・ハイドロキノンを同時配合した薬や、アゼライン酸、ヒトプラセンタなど、いま肌にあるシミを消す効果のある薬を紹介。いずれも通販で購入できる病院の薬。
いずれもビタミンAの仲間!しかし効果には違いがある

レチノールとトレチノインは、どちらもビタミンAの仲間です。
ビタミンAにある「ターンオーバーを促進する働き」を利用することで、ニキビやシミ、毛穴の黒ずみといった様々な肌トラブルを改善します。
皮膚の生まれ変わり(代謝)のこと。約4週間の周期で古い皮膚から新しい皮膚へと生まれ変わる。ターンオーバーが促進されることで、毛穴づまりが解消されたり、メラニン色素の排出が早まったりといった効果が得られる。
同じ仕組みで働きかける両剤ですが、その効果には違いがあります。
「レチノール=ビタミンA」だが「トレチノイン=ビタミンA誘導体」
実は、ビタミンAそのものを指すレチノールに対して、トレチノインは「ビタミンA誘導体」と呼ばれるものにあたります。
ビタミンA誘導体とは、レチノール(ビタミンA)が体内で代謝を受けて変化した物質です。
体内に吸収されたレチノールは「レチナール」という別のビタミンA誘導体を経由して、最終的にトレチノインへと変化します。

レチノール自体も細胞の成長促進といった様々な生理作用を示しますが、その作用はトレチノインに変化することで何倍にも増強されることが分かっています。
つまり、同じビタミンAの仲間であるレチノールとトレチノインですが、その効果には大きな差があるのです。
トレチノインの効果はレチノールの10倍

実際にトレチノインには、レチノールの10倍に相当する効果が期待できることを示したデータがあります。
海外の試験では、レチノール0.25%・0.5%・1%と、それぞれ濃度を1/10に薄くしたトレチノインの比較が行われました。
その結果、しわ・肌の色調・色素沈着・肌ざわりなどの項目において効果に大きな差はなかったとされています*。
つまり、同じ濃度のトレチノインとレチノールを使用した場合は、有効性に10倍の差があるといえます。
レチノールは、体内に取り込まれてからトレチノインに変換された後に、作用し始めます。そのため、即効性という点においても、トレチノインの方が優れていることになります。
副作用はトレチノインの方が強く出やすい
トレチノインとレチノールでは、いずれもビタミンA(レチノイド)反応と呼ばれる副作用が現れます。
ビタミンA反応の主な症状は、塗布部位の皮むけや赤み、かゆみなどです。
引用:Tretinoin Peeling - OMG! Half My Face Is Flaking Off at the Office!
これらの症状は、作用が強力なトレチノインの方が強く出やすい傾向があります。
ただし、ビタミンA反応はトレチノインやレチノールが正常に作用している証拠でもあります。2~3週間ほどで症状が治まるのであれば、さほど問題にはなりません。
副作用が長引いたり、重かったりする場合は、クリニックや病院を受診して医師の判断を仰ぎましょう。
トレチノインとレチノールの比較と使い分け

ともにビタミンAの仲間であるトレチノインとレチノールですが、効き目の強さや副作用など、さまざまな違いがあります。それぞれの違いについて表にまとめたので見てみましょう。
薬品 | トレチノイン | レチノール |
---|---|---|
分類 | 医療用医薬品 | 化粧品/医薬部外品 |
期待できる効果 | シミやニキビ、シワなどの治療・改善 | 肌トラブルの予防・アンチエイジング |
効き目の強さ | 大 | 小 |
副作用 | 大 | 小 |
使用期間 | 最長5ヶ月(個人差あり) | 長期使用可能 |
トレチノインとレチノールの主な違いは、作用の強さです。
トレチノインは強い作用を持っており、優れた美肌効果が期待できる反面、副作用や使用期間に注意が必要です。皮膚科領域において、シミ・シワ・ニキビ・毛穴などの治療薬として使われています。
レチノールは、効き目が穏やかな分、普段使いに適しています。シワ・たるみ・くすみなどへの対策として活用する肌ケア用品に配合されています。
すでにある肌トラブルの解消に向いてるのはトレチノイン

トレチノインは、現在進行形で存在している肌トラブルのケアに向いています。レチノールよりも優れた効果と即効性が得られるため、すでに出来てしまったシミやニキビなどの改善に効果が期待できます。
トレチノインで改善が見込める肌疾患
レチノールで満足できる結果が得られなかった場合でも、トレチノインに切り替えることで症状の改善が期待できます。
効果を実感するまでの即効性にも大きな開きがあります。より早く肌のトラブルを改善したい場合も、レチノールよりトレチノインを選んだ方が良いでしょう。
長期的な予防ケアやアンチエイジングに向いているのはレチノール

健康的な肌の維持やアンチエイジングには、効き目がマイルドで肌への刺激が少ないレチノールを選択しましょう。
いまあるシミやニキビの解消を目的としないのであれば、トレチノインのような強い効果がある医薬品は必要ありません。スキンケアとしては、レチノールの穏やかな効き目で十分に補えます。
また、トレチノインは、長期間使うことで耐性ができてしまう可能性があります。効果を感じにくくなるうえ、安全性にも難があることから、トレチノインは長期使用には適していないといえます。
敏感肌やレチノイド製品が初めての方にもおすすめ
レチノールは、安全性の高さが理由で選ばれることもあります。肌への刺激が少ないので、敏感肌の方でも安心して使用できます。敏感肌の方がレチノール配合の化粧品を使用する場合、週に2~3回のペースを目安にすると良いでしょう。
レチノイド製品が初めての場合も、レチノールから使い始めるのがおすすめです。レチノールで十分であるならそのまま使用を継続してください。効果が不十分かつ安全性に問題がなければ、トレチノインに切り替えるなどの対策を取りましょう。
ドラッグストアではトレチノインが買えない?

前提として、トレチノインとレチノールは、薬機法(薬や化粧品の有効性・安全性を守るための法律)における分類が異なります。トレチノインは医療用医薬品、レチノールは化粧品や医薬部外品に分類される成分です。
分類が異なることで、購入できる場所や条件が変わってきます。医療用医薬品であるトレチノインは、病院やクリニックで医師に処方してもらわなければいけません。レチノールは医薬品ほど扱いに注意を必要としないので、医師の診察は必要ありません。
薬品 | トレチノイン | レチノール |
---|---|---|
分類 | 医療用医薬品 | 化粧品/医薬部外品 |
主な用途 | 病院処方の医薬品の有効成分として配合 | スキンケア化粧品の有効成分として配合 |
購入できる場所 | 美容クリニックや皮膚科、海外(個人輸入) | 一般的な通販サイトやドラッグストアなど |
トレチノインは、アメリカでニキビやシワの治療効果が認められている薬です。日本では未承認ではありますが、皮膚科や美容クリニックなどに広く普及しています。
日本国内でトレチノインを手に入れるには、医師の診察・処方が必要です。その際、保険は適用されず、かかる費用は全額自己負担となります。また、海外製トレチノインを個人輸入するという方法もあります。
レチノールは、スキンケア成分としての歴史は長く、欧米では40年以上前から使われています。日本では、2017年に厚労省から抗シワ成分の認可を受けています。
市販品であれば、薬局やドラッグストアで購入でき、Amazonや楽天などの通販サイトでも取り扱われています。
通販で買えるトレチノイン3選

トレチノインのような医療用医薬品であっても、海外から個人輸入する場合には医師を介さずに購入できます。当サイトでは、個人輸入に必要な手続きを代行しており、一般的な通販サイトと同じ手順でトレチノイン含有製品を買うことが可能です。
ここからは、通販で購入できるトレチノイン製品を紹介します。配合されている有効成分の種類や価格など、それぞれの特徴を見比べて、自分に合うトレチノイン製品を探しましょう。
商品名 | Aレットジェル | ユークロマプラスクリーム | メラケアフォルテクリーム |
---|---|---|---|
有効成分 | トレチノイン | トレチノイン、フランカルボン酸モメタゾン、ハイドロキノン | トレチノイン、フランカルボン酸モメタゾン、ハイドロキノン |
特徴 | 3タイプの成分濃度から好みの成分量を選べる 安価で購入できるトレチノイン製剤 |
肌のピーリングと美白が1本で済む 肌に優しい抗炎症成分を配合 トレチノインとハイドロキノンを併用したい方におすすめ |
シミ・肝斑の改善率は85% 顔だけでなくデリケートゾーンにも使える |
Aレットジェル
Aレットジェルは、トレチノインを単体で配合した塗り薬です。0.025%・0.05%・0.1%の3種類の濃度があります。濃度が高いほど得られる効果も大きくなるため、自分の症状や肌質にあった薬を選択できます。
ユークロマプラスクリーム
ユークロマプラスクリームには、美肌作りに役立つ3種の有効成分が同時に配合されています。トレチノインとハイドロキノンは、併用することでシミや肝斑の改善に高い効果が期待できます。さらに、抗炎症作用のあるフランカルボン酸モメタゾンを加えることにより、発疹や赤みなどの症状を抑えてくれます。
複数の美容成分が1本のクリームにまとめられているため、重ね塗りの手間がないのも、ユークロマプラスクリームの良い所です。複合剤の中では価格も控え目で、コスパにも優れています。
メラケアフォルテクリーム
ユークロマプラスクリームと同様、トレチノイン・ハイドロキノン・フランカルボン酸モメタゾンが同時配合されている複合タイプです。
ユークロマプラスクリームよりも内容量が多く、ハイドロキノンの濃度が高いのが特徴です。より強力な漂白効果が期待できるため、シミや肝斑をなるべく早く解消したい方におすすめです。
トレチノインとレチノールは併用できる?

トレチノインとレチノールは、どちらもビタミンA由来の成分です。
効果の強弱はあれど、同様の仕組みで働きかけます。そのため、トレチノインとレチノールを併用したとしても、得られる効果に変化はほとんどないと考えられます。
結論としては、トレチノインとレチノールの併用は避けるのがベターです。基本的には問題ないと思われますが、メリットはなく、安全性についての保証もないので、どちらか一方を使用するのが良いでしょう。
ただし、部位によって使い分けることはできます。トレチノインは効き目が強い分、副作用も強く出やすい傾向にあります。そのため、目や唇の周りなど敏感な部分にはレチノール、その他の大部分にはトレチノインと、部位ごとに使い分けると良いでしょう。
両剤に共通する使用上の注意
トレチノインとレチノールには、使用するうえで知っておきたい共通の注意事項があります。実際に使い始める前にしっかりと確認し、効果的かつ安全にトレチノインやレチノールを使用しましょう。
使用中は紫外線対策が必要

トレチノインやレチノールを含むレチノイド製品は、肌のターンオーバーを促進する働きがあります。この働きが影響して、角質層が薄くなってしまうことがあります。そのため、レチノイド製品の使用中は紫外線による有害反応が出やすくなっており、紫外線対策が不可欠です。
特にレチノイド反応と呼ばれる副作用(塗布部の熱感・赤み・落屑など)がある時は、紫外線の影響を受けやすい状態です。なるべく紫外線のダメージを軽減できるように、日焼け止めや日傘、帽子などを利用してください。
長期保存には向いていない

トレチノインとレチノールは安定性が非常に悪いことが知られています。気温や湿度など周囲の環境に影響されやすいので、長期保存には向いていません。
保存の際に気をつけるべきことは、日光にあてないことと、高温の場所に放置しないことです。医師によっては冷蔵庫での保管を推奨する場合もあります。開封後は劣化が早まるので、できるだけ早く使い切ってください。
トレチノインの通販は個人輸入代行サイトが便利

トレチノインとレチノールには、ビタミンAの仲間という共通点があります。肌のターンオーバーを促進する作用から美肌効果があり、スキンケアや肌トラブルの解消に利用できます。
効き目の強さでいえば、トレチノインの方が優れており、レチノールの10倍の効果が得られます。すでに出来てしまったシミやニキビ、しわなどの改善であれば、トレチノインが適しています。
レチノールは、日々のスキンケアやアンチエイジングに適しています。肌のハリやツヤを維持したい方には、レチノールがおすすめです。
ドラッグストアでも購入できるレチノールと違って、トレチノインを入手するためには、医師の診断と処方が必要です。
ただし、海外製の医薬品であれば、個人輸入という形でトレチノインを入手できます。
海外製の医薬品には、トレチノインだけを配合した薬以外にも、漂白作用のあるハイドロキノンを複合した合剤もあります。
当サイトでは個人輸入の代行サービスを行っており、一般的な通販と同様の手順でトレチノイン含有製剤を購入いただけます。
以下のページでは、通販で買えるトレチノインを一覧で紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

トレチノインやハイドロキノンを含有しているシミ・肝斑の薬をまとめて紹介しています。ピーリング作用があるトレチノインと、漂白作用があるハイドロキノンが合わさることで優れた美肌効果を発揮します。