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アシュワガンダはやばいって本当?噂される理由と安全な使用方法

公開日
2025年07月17日
更新日

近年、ストレス軽減や疲労回復への効果が注目されているアシュワガンダですが、インターネット上では「やばい」「危険」といった不安を煽る情報も散見されます。実際に、日本では医薬品として分類され、デンマークでは使用が禁止されるなど、一部の国では厳しい規制が敷かれています。

しかし、これらの規制の根拠には、科学的根拠が不十分な点も少なくありません。では、アシュワガンダには実際にどのようなリスクがあり、どのように使用すれば安全なのでしょうか?

この記事では、アシュワガンダが「やばい」と言われる理由を詳しく検証し、科学的な研究データに基づいて、その安全性と適切な使用方法について解説します。

アシュワガンダが「やばい」と言われている2つの理由

アシュワガンダが「やばい」と噂されている主な理由は、以下の2つです。

  1. 日本では医薬品として扱われている
  2. デンマークでは使用が禁止されている

いずれも国の制度に基づいた厳しい対応であり、「やばい」と感じさせるには十分なインパクトがあります。特に日本においては、かつて一般的にサプリメントとして流通していたアシュワガンダが、現在は法律上の制限を受けて販売できなくなっていることから、「危険な成分なのでは?」と疑われることが多くなっています。

では、これら2つの理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

日本では医薬品として扱われている

現在、日本国内ではアシュワガンダは医薬品に分類されており、一般の健康食品やサプリメントとして販売・使用することはできません。

アシュワガンダの抗ストレス作用や体力を増強する効果は、日本でも注目されていましたが、2012年に厚生労働省により「専ら医薬品として使用される成分本質」に追加されました。その理由としては、アシュワガンダが含有している「ウィザフェリンA」という成分に毒性があるためとされています。

ウィザフェリンAは抗がん作用が注目されていますが、がん細胞だけでなく正常な細胞も攻撃するという報告もあります。また、マウスによる実験では、高用量の摂取において安全性に関する懸念が指摘されています(厚生労働省医薬食品局 監視指導・麻薬対策課,2012年,[リンク])。

アシュワガンダが医薬品として扱われるようになったことで、2013年1月以降はアシュワガンダを含むサプリメントなどの健康食品は販売することができなくなりました。

デンマークでは摂取自体が禁止されている

日本ではアシュワガンダを医薬品とすることで実質的に使用を制限していますが、デンマークではアシュワガンダを摂取すること自体が禁止されています。

デンマークの食品安全行政機関(DVFA)は、2020年にデンマーク工科大学(DTU)が作成した報告書を根拠に、「アシュワガンダの根が性ホルモンや生殖機能、代謝、免疫、中枢神経系に悪影響を及ぼす可能性がある」として、アシュワガンダを含む栄養補助食品の販売を禁止しました(Bhushan Patwardhan et al., 2024, [リンク])。

しかし、アシュワガンダは多くの国で使用が認められており、安全性も複数の研究で支持されています。世界各国では、今回のデンマークの対応は過剰だという批判もあります。

ただし「やばい」とされる根拠には誤解や偏りもある

確かに、日本やデンマークといった一部の国では、アシュワガンダに対して厳しい対応が取られています。しかし、これらの規制の根拠を詳しく見ていくと、必ずしも科学的に十分な裏付けがあるとは言えない部分も存在します。

とくに、日本で規制の理由とされた成分(ウィザフェリンA)は、実際にはサプリメントに使われる部位にはほとんど含まれておらず、デンマークで使用禁止の判断に至った報告書も、いくつかの重大な問題点を抱えています。

ここでは、そうした「やばい」とされる根拠について、科学的な視点から見直していきます。

日本で規制の理由となっている「ウィザフェリンA」は根にほとんど含まれていない

日本で規制される原因となった「ウィザフェリンA」に関して、主に含有されているのはの部分であり、にはその10分の1程度しか含まれていないという報告があります。また、品種によっては根にウィザフェリンAがほとんど含まれていないケースもあります(厚生労働省医薬食品局 監視指導・麻薬対策課,2012年,[リンク])。

実際、アシュワガンダを含む健康食品に使われているのは、ほとんどが根から抽出された成分です。そのため、通常の用量・用法を守っていれば、安全性に問題が生じるとは考えにくいという意見があります。

そもそもウィザフェリンAの毒性についても実用上は問題ない?

ウィザフェリンAは、確かに動物実験では強い毒性があると報告されています。ただし、これはマウスのお腹の中に直接ウィザフェリンAを注射した場合の結果であり、人がサプリメントとして口から摂取する場合とは、条件が大きく異なります。

経口摂取での実験では、2,000mg/kg以上でも毒性が確認されなかったという報告もあり、これはほぼ「無毒」とされるレベルです。実際のサプリメントに含まれるウィザフェリンAの量はごく微量であり、体重60kgの人が致死量に達するには、一般的なアシュワガンダ含有サプリを数百倍以上飲む必要があるという試算もあります。

それでも日本では、毒性の「強さ」を重視して規制対象に

このような状況にもかかわらず、日本では含有量ではなく、成分の毒性の強さそのものに注目し、少しでも含まれていればリスクがあるとみなす判断を取りました。そのため、ウィザフェリンAを含む可能性があるアシュワガンダの根も含めて、「医薬品としてのみ使用されるべき成分」と分類されました。

この判断は、食品の安全性に関して最も慎重な姿勢を取る行政的方針によるものであり、「通常の使用では安全である」という実績があっても、理論上のリスクを完全に排除するための措置と考えられます。

デンマークで規制の根拠となった報告書には多くの欠陥が報告されている

デンマークで規制の根拠となったデンマーク工科大学(DTU)の報告書には、禁止の根拠とするには不適切だという指摘があります。

インドの科学者であるパトワルダンらは、DTUの報告書について以下のような問題点があると述べています(Bhushan Patwardhan et al., 2024, [リンク])。

DTUの報告書の問題点
  1. 第三者視点でのチェックがされていない
  2. 参考にした研究の信頼性が低い
  3. 葉や果実など根以外の部位に関する研究を根拠にしている
  4. アシュワガンダの安全性やメリットを示す研究を無視している
  5. 新しい研究結果と矛盾している

まず、DTUの報告書は査読を受けていないことを問題視しています。査読とは、学術論文や研究成果をその分野の専門家が読んで内容の妥当性をチェックすることです。査読されていない研究は、第三者からの賛同が得られていないことを示します。また、著者の資格や資金源、利益相反の開示がないことも研究の信頼性を損なっていることを指摘しています。

次に、アシュワガンダの根に関する規制であるにも関わらず、植物全体や茎、葉、果実の研究結果を根拠としている点です。これらの部位は、根の規制には無関係であり、規制の根拠とするのには不適切としています。

また、2013年から2024年までに発表された1,100件以上の論文のうち、臨床試験においてアシュワガンダの使用と明確に関連づけられた重大な副作用は報告されていないと主張されています。むしろ、抗炎症作用や抗ストレス作用など、健康を支えるさまざまな効果が示された研究も多数存在します。

これらの問題点を踏まえ、パトワルダンらは、デンマークによるアシュワガンダの禁止措置について、科学的根拠が不十分であると指摘し、デンマーク政府に対して再検討を求めています。

実際にアシュワガンダで気を付けたい7つの健康リスク

日本やデンマークでアシュワガンダが規制されている背景には議論の余地がありますが、実際に使用するにあたっては注意すべきリスクがあることも見逃せません。

アシュワガンダとの関連が疑われている症例報告の中には、肝障害や甲状腺ホルモンの異常など、重症化するおそれのあるものも含まれます。さらに、流産のリスクを高める可能性も指摘されており、妊娠中の方の摂取は非常に危険です。

ここからは、実際にアシュワガンダを使用する上で気を付けるべき7つの注意点について解説します。

  1. 肝臓への悪影響
  2. 甲状腺ホルモンの過剰分泌
  3. 妊婦や授乳婦の使用には適さない
  4. 胃腸への刺激
  5. アレルギー反応を引き起こすことがある
  6. 眠くなることがある
  7. 医薬品との相互作用

1.肝臓への悪影響

アシュワガンダは、過剰摂取や長期使用により肝障害を引き起こすリスクがあることが報告されています。

実際に、国内ではアシュワガンダを自己判断で多量に摂取した20代男性が、重度の肝機能障害と胆汁うっ滞を発症した症例があります。このケースでは入院治療が必要となりました(稲垣 克哲ら,2017年,[リンク])。

また海外でも、アシュワガンダ含有サプリメントが原因とみられる肝障害が5例報告されており、患者には黄疸(肌や白目の黄ばみ)、吐き気、倦怠感、かゆみなどの症状が現れました(Helgi K Björnsson et al., 2020, [リンク])。

これらの研究は、アシュワガンダに一定の肝毒性があることを示しています。

そのため、肝疾患のある方は、アシュワガンダの摂取に注意が必要です。特に肝硬変や進行した慢性肝疾患を抱える人では、重篤な肝障害や肝移植が必要となる例も報告されています。

サプリメントの中には成分が不明確なものも多く、原因の特定が難しい場合もありますが、純粋なアシュワガンダによる肝障害も存在するため、肝機能に不安がある方は使用を控えることが推奨されます。

2.甲状腺ホルモンの過剰分泌

アシュワガンダは、まれに甲状腺ホルモンの分泌に影響を及ぼし、関連する疾患を引き起こす可能性があります。

実際に、健康な日本人男性がアシュワガンダの摂取後に「無痛性甲状腺炎」を発症した症例が報告されました。このケースでは、倦怠感、体重減少、下痢といった症状が現れましたが、摂取を中止したところ回復しています(Maho Hayashi et al., 2024, [リンク])。

アシュワガンダには甲状腺を刺激する作用が示唆されているため、特に甲状腺疾患の治療中や既往歴のある方は、使用を避けるべきです。

また、上記の症例のように健康な方でも発症する可能性があるため、摂取中に動悸や体重減少、異常な疲労感など、体調の変化を感じた場合は直ちに中止し、医師に相談してください。

3.妊婦や授乳婦の使用には適さない

妊娠中、または妊娠の可能性がある女性は、アシュワガンダの摂取を避けるべきです。

その主な理由は、アシュワガンダの妊娠中の使用に関する安全性が科学的に確立されていないことにあります。これまでに流産などのリスクを明確に否定した研究はなく、安全性を保証できる根拠が不足しています。

さらに、アシュワガンダは一部の国や地域において、伝統的に中絶目的で使用されてきた歴史もあり、妊娠への影響が完全に無視できるとは言えません。

こうした背景から、フランスの食品安全機関(ANSES)は2024年、妊婦や授乳中の女性、さらにはホルモンバランスに影響を受けやすい人に対し、アシュワガンダの使用を控えるよう勧告を出しました(フランス食品環境労働衛生安全庁, 2024年, [リンク])。

妊娠中はとくに慎重な健康管理が求められます。アシュワガンダを含むサプリメントを自己判断で使用することは避け、必ず事前に医師や薬剤師へ相談してください。

4.胃腸への刺激

アシュワガンダには胃の粘膜を刺激する作用があるため、胃潰瘍を患っている方は注意が必要です。摂取することで胃の粘膜が刺激され、潰瘍の症状が悪化する恐れがあります。

そのため、すでに胃潰瘍を患っている方、日常的に胃の不調を感じやすい方は、アシュワガンダの使用を避けるようにしましょう。安全に利用するためには、事前に医師や薬剤師に相談することが重要です。

5.アレルギー反応を引き起こすことがある

アシュワガンダは、体質によってはアレルギー反応や過敏症を引き起こすことがあります。もし、口の中の違和感やかゆみ、腫れ、じんましんなどの症状が現れた場合はアレルギーの可能性があるため、直ちに摂取を中止し、症状が続くようであれば医療機関に相談してください。その後の摂取は避けましょう。

アシュワガンダはナス科の植物です。じゃがいもやトマト、ピーマン、ナスなどのナス科の植物にアレルギー反応を起こしたことがある場合、アシュワガンダを摂取した場合にもアレルギー反応が生じる可能性があります。

6.眠くなることがある

アシュワガンダには、睡眠の質を高めたり、入眠を良くしたりといった誘眠効果が報告されています(Abhijit Deshpande et al., 2020,[リンク])。

この効果は、就寝前に摂取すれば自然な眠りをサポートするメリットになりますが、日中の摂取は注意が必要です。仕事や学業、車の運転など、集中力が求められる場面で予期せぬ眠気に襲われる恐れがあります。

特に危険なのが、催眠鎮静作用のある医薬品との併用です。睡眠導入剤や抗不安薬などと一緒に摂取すると、作用が過度に強まり、危険なほどの眠気やふらつきを招く可能性があります。

7.医薬品との相互作用

アシュワガンダは以下の薬と相互作用する可能性があるため、併用には注意が必要です(Interactions, Ashwagandha - Uses, Side Effects, And More, WebMD, [リンク])。

  • 免疫抑制剤
  • 鎮静剤
  • 甲状腺ホルモン剤
  • 糖尿病治療薬
  • 降圧剤
  • 肝臓で代謝される薬

免疫抑制薬と併用すると、アシュワガンダの免疫活性作用により薬の効果が弱まる可能性があります。

ベンゾジアゼピン系や中枢神経抑制薬との併用では、過度の眠気や呼吸抑制を引き起こすことがあります。

甲状腺ホルモン剤との併用で甲状腺ホルモンが過剰になる恐れや、糖尿病薬・降圧薬との併用で血糖や血圧が下がりすぎるリスクもあります。

肝機能に影響を与える薬剤との併用では肝障害のリスクが増加する可能性もあるため、服薬中の方は必ず医師や薬剤師に相談してください。

適切な「用量」と「期間」を守れば安全に使用できる

信頼性の高い研究データに基づくと、アシュワガンダは「1日600mg以下、3ヶ月以内」の範囲であれば安全に使用できる可能性が高いでしょう。

合計400人が参加した5つの臨床試験を分析した報告によると、アシュワガンダの摂取が原因となる深刻な健康被害は一件も確認されませんでした(Kae Ling Cheah et al., 2021,[リンク])。

一部の研究で報告された有害事象も、発熱、頭痛、胃酸の逆流といった軽微なものに限られており、この報告ではアシュワガンダに対して「比較的安全である」という結論が出されています。

安全な摂取量の目安:1日600mg以下

研究で参加者たちが摂取していたアシュワガンダの量は、1日あたり120mg~600mgでした。特に、効果が出やすいとされる1日600mgという比較的多めの量でも安全性に問題はなかったことが強調されています。

まずは、1日120mgくらいから飲み始めて、体調に問題がないようであれば徐々に摂取量を増やしていくのがおすすめです。もちろん、十分な効果が得られている場合は摂取量を増やす必要はありません。

安全な使用期間の目安:3ヶ月以内

研究は、いずれも最長で12週間(約3ヶ月)までの期間で実施されています。つまり、アシュワガンダの安全性が科学的に確認されているのは、現時点では「3ヶ月以内」の使用に限られています。

そのため、初めて使用する場合は、まずは3ヶ月以内の範囲で期間を決め、体調に注意しながら使用するのが適切です。

また、長期間の使用を検討する場合でも、3ヶ月使ったら1ヶ月程度の休みをはさむなど、定期的に休止期間を設けながら続けると、より安心です。

アシュワガンダと安全に付き合うために

アシュワガンダは、一部の成分の毒性や特定の研究報告を理由に、日本やデンマークでは使用が制限されています。

しかし、近年の多くの研究では、適切な範囲で使えば副作用のリスクは低いとされ、その安全性も示唆されています。ストレス軽減や免疫力の向上といったメリットも報告されており、正しく活用すれば心強い味方となるでしょう。

もちろん、だからといって誰にでも安全なわけではありません。妊娠中の方や肝臓に持病がある方など、摂取を避けるべきケースもあります。

こうした背景を正しく理解し、自分の体調に合わせて適切な量と期間を守ることが、アシュワガンダと安全に付き合うための鍵となります。

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