アシュワガンダとは?ストレス・睡眠に効く!8つの効果とおすすめサプリ
- 公開日
- 2025年07月31日
- 更新日

アシュワガンダは、現代のストレス社会において注目されている天然ハーブです。
インドのアーユルヴェーダ医学で古くから使用されてきたハーブで、近年の研究でもストレス軽減や睡眠の質の向上といった効果が報告されています。また、不妊治療のサポートや認知機能の改善にも期待が寄せられており、サプリメント市場でも人気となっています。
このページでは、アシュワガンダで報告されている8つの効果、安全な飲み方、副作用、そして手軽に始められるおすすめサプリまでを網羅的に解説。心身の不調を感じている方は、ぜひその可能性を探ってみてください。
アシュワガンダの概要

分類 | ナス科 |
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学名 | Withania somnifera |
別名 | インドニンジン、ウインターチェリー |
利用される部位 | 主に根 |
原産地 | 南ヨーロッパから中国中部、アフリカからミャンマー |
主な成分 | ウィタノリド類、アルカロイド類、サポニン類など |
期待される効果 | ストレス緩和、抗炎症作用、抗酸化作用、睡眠改善など |
副作用 | まれに胃の不調や下痢などの消化器症状 |
アシュワガンダは、アジアやアフリカに自生するナス科の常緑低木で、インドニンジンやウインターチェリーとも呼ばれています。
インドの伝統医学アーユルヴェーダにおいて数千年にわたり重要なハーブとして利用されており、女王と称される特別な存在です。
その名はサンスクリット語で「馬の香り」を意味し、摂取することで馬のような精力を得られるという効能に由来すると考えられています。
また、心身のストレスへの抵抗力を高めるアダプトゲンの代表格であり、インドの伝統的な強壮薬(ラサーヤナ)としても知られています。
心身のストレスに対する適応力を高める働きを持つ、天然由来の成分です。疲れや不安、体調不良といった様々な不調に対し、体のバランスを整え、本来の回復力を引き出すと考えられています。
主に根が使用され、そこに含まれるウィタノリド類、アルカロイド類、サポニン類などの有効成分には、抗炎症作用、抗酸化作用、睡眠促進作用などが期待されています。そのため、現代でもサプリメントとして広く利用されています。
市場を急拡大させ、世界的な需要増に応えるアシュワガンダ
市場調査会社「Future Market Insights, Inc.(FMI)」が発表した最新レポートによると、アシュワガンダの世界市場は今後10年で著しい成長を遂げる見込みです(Future Market Insights Inc., 2025,[リンク])。
当レポートでは、市場規模が2025年の8億1,570万ドルから、年平均8.2%の成長率で拡大し、2035年には17億8,720万ドルに達すると予測しています。
FMIは、この急成長の背景として、ストレス緩和や免疫力向上を目的としたハーブやアーユルヴェーダサプリメントへの消費者意識の高まりを挙げています。また、ストレスへの適応を助ける「アダプトゲン」への関心の高まりや、スポーツ栄養、機能性食品といった分野での利用拡大も、市場を力強く後押ししていると分析しています。
一方で、このレポートでは今後の課題にも言及されており、アシュワガンダの過剰摂取による副作用のリスクや、地域ごとの規制対応といった問題が存在することが報告されています。実際に、デンマークなど一部の国や地域では販売が規制されており、日本においてもアシュワガンダは「医薬品」として分類されるなど、一定の規制が設けられています。

アシュワガンダはやばいって本当?噂される理由と安全な使用方法
アシュワガンダが「やばい」と言われるのは、日本やデンマークで規制を受けているためです。しかし、その根拠には誤解も少なくありません。この記事では科学的根拠に基づき、実際のリスクと安全な使い方を解説します。
アシュワガンダに期待できる8つの効果

アシュワガンダは、ストレスへの耐性を高めるアダプトゲンとして知られていますが、その他にも多様な健康効果を持つことが、近年の研究で示唆されています。
アシュワガンダに期待される主な効果として、以下の8つが挙げられます。
ここからは、これらの効能について研究結果に基づき詳しく解説していきます。
1.ストレス・不安の軽減
ストレスや不安の軽減は、アシュワガンダの最も広く知られている効果の一つです。日々のプレッシャーや漠然とした不安感など、精神的なストレスを和らげる効果が期待されています。
その効果は、558名を対象とした9つの臨床研究を統合分析した報告によって強く裏付けられています(Velan Arumugam et al., 2024,[リンク])。
アシュワガンダがプラセボ(偽薬)と比較して、被験者のストレス感、不安感、コルチゾール(ストレスを感じた際に分泌されるホルモン)の値を統計的に有意に改善させることが確認されました。
これらの科学的根拠から、アシュワガンダはストレス対策を目的としたサプリメントの有効成分として世界中で注目されています。慢性的なストレスや気分の落ち込みを感じている方にとって、試してみる価値のあるハーブと言えるでしょう。

アシュワガンダに加えて、ストレスや不安の軽減に役立つ「ゴツコラ」や、女性特有の気分の変動を落ち着かせる「シャタバリ」などをブレンド。アシュワガンダ単体よりも、ストレスや疲労の緩和に特化した配合です。
2.運動能力の向上
アシュワガンダには、トレーニングのパフォーマンスを高め、筋力や持久力の向上をサポートする効果が期待されています。
アスリートから健康な成人までを対象とした複数の臨床研究を統合分析した報告では、アシュワガンダはプラセボ(偽薬)と比較して、筋力、心肺機能、疲労回復といった主要な運動能力を有意に向上させることが確認されました(Diego A Bonilla et al., 2021,[リンク])。
具体的には、1日あたり120mg~1250mgを摂取することで、以下のような効果が報告されています。
- 筋力の向上: 上肢・下肢の筋力や握力の増加
- 心肺機能の向上: スタミナの指標である最大酸素摂取量(VO2max)や、酸素を運ぶヘモグロビンの増加
- 疲労回復の促進:運動後の筋肉ダメージを示す数値(CK値)の低下や、ストレスホルモンの減少など
特に、筋力トレーニングと並行して1日600mgを8週間摂取した研究では、筋力と筋肉量が大幅に向上したという結果が報告されており、アシュワガンダが効率的な体づくりを力強く後押しすることが示唆されました。
3.気分の落ち込みやうつ症状の緩和
アシュワガンダは、気分の落ち込みやうつ症状を和らげる可能性についても注目されています。まだ研究途上の分野ですが、その効果を示唆する有望な研究結果が報告され始めています。
複数の研究を統合したレビューでは、以下のような知見が示されています(Alex B Speers et al., 2021,[リンク])。
まず、基礎研究である動物実験の段階では、アシュワガンダの根エキスが抗うつ効果を示すことが確認されました。また、既存の抗うつ薬と併用することで、その効果を高める可能性も示唆されています。
より重要なヒトを対象とした臨床試験においても、肯定的な結果が得られています。例えば、統合失調症患者66名を対象とした研究では、1日1000mgのアシュワガンダ抽出物を摂取したグループで、プラセボ群と比較してうつ症状の有意な改善が見られました。また、強いストレスを抱える健康な成人を対象とした別の研究でも、同様の改善が報告されています。
これらの効果の背景には、アシュワガンダの持つ抗酸化作用に加え、気分の安定に関わる神経伝達物質「セロトニン」の働きをサポートする可能性などが考えられています。ただし、これらはあくまで健康をサポートする補助的なアプローチです。アシュワガンダの有効性を治療法として確立するには、今後さらに大規模な研究による検証が必要となります。
4.男性の妊活サポートと生殖機能の向上
アシュワガンダは、男性の生殖機能をサポートすることで、妊活を力強く後押しするハーブとして注目されています。
複数の研究を統合分析した報告では、アシュワガンダが「ホルモンバランス」と「精子の質」の両方に良い影響を与えることが分かっています(Sharanbasappa Durg et al., 2018,[リンク])。
まずホルモン面では、40~70歳の男性が8週間摂取した研究で、男性ホルモンの一種であるテストステロンの値が14.7%、その材料となるDHEA-Sも18%向上しました。
精子の質においては、さらに顕著な改善が見られました。乏精子症(精子数が少ない症状)の男性が90日間摂取したところ、精子濃度が167%、精液量が59%、精子運動率が57%と大幅に向上したのです。
そして何より注目すべきは、精子の状態に問題がないとされる健康な男性のグループにおいても、パートナーの妊娠率が14%向上したという報告です。
これらの背景には、アシュワガンダがホルモンバランスを整えるだけでなく、精子の質を低下させる一因である「酸化ストレス」から体を守る作用を持つためと考えられています。

アシュワガンダに加えて、精子の質や運動率の改善に役立つ「ムクナ」や、性欲や勃起力をサポートする「ハマビシ」などをブレンド。アシュワガンダ単体よりも、精力向上に特化した配合です。
5.血糖値のコントロールをサポート
健康診断などで血糖値が気になり始めた方にとって、アシュワガンダはサポート役として注目されるハーブです。
24件の研究を統合した報告では、特に血糖値が高めの被験者を含む5つの臨床研究において、アシュワガンダの摂取が血糖コントロールに関連する複数の指標を良好にすることが報告されました(Sharanbasappa Durg et al., 2020,[リンク])。
- インスリン:血糖値を下げる働きを持つホルモン
- HbA1c:過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映する指標
- 血中脂質:高血糖状態が血中脂質を高めたり、脂質の過剰摂取がインスリンの効きを悪くする原因となる
- 酸化ストレス:高血糖状態では酸化ストレスが増加し、インスリンの分泌が低下する
この背景には、アシュワガンダに含まれるウィザフェリンAなどの有効成分が、インスリンの働きを助け、細胞が効率よく糖を取り込むのをサポートする作用があるためと考えられています。
6.抗炎症作用
アシュワガンダは、体内で起こる過剰な炎症反応を穏やかにする働きが期待されるハーブです。
実際に、複数の研究を統合した報告では、アシュワガンダの持つ抗炎症作用が、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、感染症といった多様な疾患の症状緩和に寄与することが示唆されました(Hamad H Alanazi et al., 2023,[リンク])。
また、アシュワガンダが炎症を引き起こす化学物質の働きを阻害することや、炎症反応を示す物質(IL-6、IL-10、TNF-αなど)の増加を軽減することが報告されています。
7.記憶力や集中力のサポート
アシュワガンダは、集中力や記憶力といった脳の働きをサポートするハーブです。仕事や勉強のパフォーマンス向上、うっかり対策にも期待されています。
実際に、軽度認知障害を持つ高齢者や、統合失調症の患者を対象とした複数の臨床研究で、判断力、集中力、情報処理速度の向上が報告されています(Hari Prakash Rai et al., 2025,[リンク])。
さらに、軽度認知障害を持つ成人40名を対象とした研究では、アシュワガンダエキスを60日間摂取したところ、短期記憶、長期記憶、作業記憶、空間認識能力が顕著に向上しました。国際的な認知機能評価スケール(MoCA)においても、統計的に有意な改善が確認されました。
これらの効果は、アシュワガンダが持つ強力な抗酸化作用が、脳の神経細胞を酸化ストレスから保護することによるものと考えられています。

アシュワガンダに加えて、認知機能の活性化に役立つ「ツボクサ」や、記憶力をサポートする「オトメアゼナ」などをブレンド。アシュワガンダ単体よりも、脳機能向上に特化した配合です。
8.睡眠の質を改善
アシュワガンダは、睡眠の質を高めたいと考える方にとって、頼れるサポーターとなります。寝つきの悪さや、スッキリしない目覚めに悩む方におすすめです。
複数の研究を統合分析した報告では、アシュワガンダが睡眠の質全般を向上させることが示されています。(Kae Ling Cheah et al., 2021,[リンク])
具体的には、寝つくまでの時間(入眠潜時)の短縮、総睡眠時間の延長、夜中の目覚め(中途覚醒)の減少、睡眠効率の改善といった効果が確認されました。
この効果は、特に不眠症の診断を受けている患者や、1日600mg以上を8週間以上継続して摂取した場合に、より顕著になることが報告されています。
健康な成人と不眠症患者の双方で睡眠の質に改善が見られることから、アシュワガンダは睡眠障害に対する安全で有効な自然療法の一つとして注目されています。
アシュワガンダの摂取方法

1日の摂取量 | 120~600mg |
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1日の摂取回数 | 1~3回 |
摂取期間 | 3ヶ月まで |
摂取する形状 | サプリ、パウダー、グミ、ティーバッグ |
アシュワガンダを効果的に活用するためには、適切な摂取方法を知っておくことが大切です。
個人の健康状態や目的によって最適な量は異なりますが、ここでは臨床研究で用いられている標準的な摂取量やサプリメントの形状について解説します。
1日600mgを3ヶ月まで摂取しても安全性が確認されている
アシュワガンダの摂取量については1日600mgまで、摂取期間については3ヶ月までなら安全であるという報告があります。
合計400人が参加した5つの臨床試験をまとめた分析では、1日600mg以下の摂取量で3ヶ月以内の使用の場合、深刻な健康被害は出なかったと報告されています(Kae Ling Cheah et al., 2021,[リンク])。
研究の中ではアシュワガンダを1日120~600mg摂取し、特に効果が出やすいとされたのは600mgでした。飲み始めは120mgとし、慣れてきたら600mgを超えないように少しずつ量を増やしていくと良いでしょう。
アシュワガンダの安全性が示されているのは最長3ヶ月までの使用のため、それを超えて摂取したい場合は、一度休止期間を設けることが推奨されます。
カプセルやグミなど様々な形状がある
アシュワガンダは主にサプリメントとして流通しており、その形状にはいくつかの選択肢があります。ご自身のライフスタイルや好みに合わせて選びましょう。
カプセル・タブレット
現在、最も手軽で広く利用されている形態です。味が気にならず、毎回決まった量を正確に摂取できるため、利便性に優れています。外出先などでも手軽に摂取したい方におすすめです。
パウダー
根や葉を乾燥させて粉末にした、最も伝統的で基本的な形態です。水や牛乳、スムージーなどに混ぜて飲むほか、蜂蜜と練って摂取する方法もあります。摂取量を細かく調整できるのがメリットですが、アシュワガンダ特有の風味が苦手な方もいます。
グミ
近年では、フルーツなどの味が付いたグミタイプも人気を集めています。パウダーの風味や、カプセル・タブレットを飲み込むのが苦手な方でも、おやつ感覚で手軽に摂取できるのが特徴です。
ティーバッグ
アシュワガンダをハーブティーとして摂取できる形態です。根や葉を乾燥させてティーバッグに詰めたもので、お湯に浸して数分蒸らすだけで簡単に飲むことができます。ノンカフェインなので、就寝前のリラックスタイムに適しています。独特な香りがあるため、他のハーブとブレンドされた商品が多いです。
アシュワガンダの安全性

アシュワガンダは、適切に使用すれば多くの人にとって安全と考えられていますが、利用する上で以下のような注意点は知っておくべきです。
安心してアシュワガンダを摂取するためには、事前にかかりつけの医師や薬剤師に相談することが大切です。特に、持病のある方や他の薬を服用中の方は、自己判断での使用は避けてください。
副作用
アシュワガンダは、大量摂取により胃の不調、下痢、嘔吐などの副作用が起こる可能性があります。まれではありますが、重篤な肝機能障害や肝移植が必要になるケースも報告されています。
副作用の多くは、用量を調節したり、アシュワガンダの摂取を中止することで改善されます。
報告されている副作用の一覧
吐き気、頭痛、胃炎
アシュワガンダの摂取を1日2回行った研究において、1回250mgでは吐き気と軽度の胃炎、1回125mgでは吐き気と軽度の頭痛が報告されています(G S H Ramakanth et al., 2016,[リンク])。
甲状腺機能への影響
アシュワガンダを2ヶ月使用していた男性に倦怠感や夜間の発熱、体重減少、下痢、頭痛などの典型的な甲状腺中毒症の症状が現れ、血液検査によって甲状腺中毒症と診断されています(Maho Hayashi et al., 2024,[リンク])。
甲状腺機能低下症の治療としてアシュワガンダを使用していた女性にも甲状腺中毒症の症状が報告されています(Hawra I Kamal et al., 2022,[リンク])。
皮膚や粘膜の灼熱感、かゆみ、変色
アシュワガンダを摂取した男性のペニスに灼熱感やかゆみ、変色があったケースが報告されています(Virendra N Sehgal et al., 2012,[リンク])。
心臓への影響(不整脈)
アシュワガンダを含むハーブミネラル製剤が心室頻拍(心室を発生源とする不整脈の一種)に関連している可能性があります(Shridhar Dwivedi et al., 2011,[リンク])。
腎移植拒絶反応
腎移植患者において、アシュワガンダを摂取した後で拒絶反応が現れたケースが報告されています(Sriram Sriperumbuduri et al., 2020,[リンク])。
肝機能障害
アシュワガンダの使用後、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる症状)が発現する症例があり、肝障害を起こす可能性が示唆されています(Marcell Tóth et al., 2023,[リンク])。
急性脂肪肝炎
高用量のアシュワガンダを含むハーブサプリメントを1年以上摂取している女性に急性脂肪肝炎の症状が報告されています(Carolina M Pusec et al., 2022,[リンク])。
可逆性脳血管収縮症候群(RCVS)
アシュワガンダと医療用マリファナを使用している女性に対して、RCVSと思われる激しい頭痛と首の痛みが報告されました(Pooja A Patel et al., 2023,[リンク])。
使用を避けるべき人
アシュワガンダは、体質や持病によっては摂取を控えたほうがよい場合があります。使用することで体調に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
持病がある方や健康状態に不安がある方は、アシュワガンダを摂取する前に医師に相談してください。
特に注意が必要な人として、以下が報告されています(Special Precautions and Warnings, ASHWAGANDHA, WebMD,[リンク])。
妊娠中の女性
アシュワガンダは流産を引き起こす可能性があると報告されています。そのため、妊娠中はアシュワガンダの使用を避けてください。
授乳中の女性
授乳中のアシュワガンダの使用に関する安全性については、十分なデータがありません。
自己免疫疾患のある方
アシュワガンダは免疫系の活性化を引き起こし、自己免疫疾患の症状を悪化させる可能性があります。多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、関節リウマチなどの自己免疫疾患がある方はアシュワガンダを使用しないでください。
肝疾患のある方
アシュワガンダは肝臓に悪影響をもたらす可能性が報告されています。肝疾患のある方が使用すると症状が悪化する可能性があるため、アシュワガンダの使用は避けてください。
手術前の方
アシュワガンダは中枢神経系の働きを鈍らせる可能性があります。手術中および手術後の麻酔やその他の薬の作用に影響する可能性があるため、手術予定日の少なくとも2週間前にはアシュワガンダの服用を中止してください。
甲状腺疾患のある方
アシュワガンダは甲状腺ホルモン値を上昇させる可能性があります。甲状腺疾患がある場合、または甲状腺ホルモン剤を服用している場合は、アシュワガンダは慎重に使用するか、使用を控えてください。
併用に注意が必要な薬
アシュワガンダは、一部の薬との飲み合わせに注意が必要です。一緒に摂取することで、薬の効果が強まったり弱まったりする可能性があります。
現在何らかの薬剤を服用している場合は、アシュワガンダを摂取する前に医師や薬剤師に相談してください。
特に注意が必要な薬として、以下が報告されています(Interactions, ASHWAGANDHA, WebMD,[リンク])。
免疫抑制剤
免疫抑制剤は、体内の過剰な免疫反応や炎症を抑制する薬です。主にステロイドだけでは効果が不十分な場合に使用されます。アシュワガンダと併用すると、免疫抑制剤の効果が弱まることがあります。
鎮静剤
鎮静剤は、中枢神経の働きを穏やかにし、不安や緊張を和らげる作用がある薬です。胃カメラなどの検査時に使用されます。アシュワガンダと併用すると、眠気や鎮静作用が過度に強まる可能性があります。
甲状腺ホルモン剤
甲状腺ホルモン剤は、体内の甲状腺ホルモンが不足した際に使用されます。アシュワガンダと併用すると、甲状腺ホルモンの量が過剰になってしまい、副作用が出やすくなることがあります。
血糖降下薬
血糖降下薬は、主に糖尿病の治療に用いられる血糖値を下げる薬です。アシュワガンダと併用すると、低血糖のリスクを高める可能性があります。
降圧薬
降圧薬は、血圧を下げる作用があり、主に高血圧の治療に使用されます。アシュワガンダと併用すると、血圧が過度に低下する可能性があります。
肝障害を起こす可能性がある薬
- アセトアミノフェン
- イソニアチド
- テガフール・ウラシル
- ロキソプロフェン
- レボフロキサシンなど
副作用として肝障害を起こす可能性がある薬には、消炎鎮痛剤や抗がん剤、抗菌薬などがあります。アシュワガンダと併用すると、肝障害のリスクが高まるおそれがあります。
CYP1A2代謝薬
- テオフィリン
- オランザピン
- クロザピンなど
CYP1A2という酵素によって代謝される薬です。ぜんそくで使う薬や抗精神病薬などがあります。アシュワガンダと併用すると、これらの薬の効果や副作用に影響する可能性があります。
CYP3A4代謝薬
- イトラコナゾール
- コビシスタット
- ボリコナゾール
- リトナビルなど
CYP3A4という酵素によって代謝される薬です。感染症治療薬や抗がん剤、免疫抑制剤、精神神経系薬、循環器系薬などがあります。アシュワガンダと併用すると、これらの薬の効果や副作用に影響する可能性があります。
アシュワガンダを配合したおすすめサプリ3選
アシュワガンダの摂取には、手軽に摂取できて継続しやすいサプリメントがおすすめです。アシュワガンダ以外の天然成分が配合されているものもあり、期待する効果がより得やすいというメリットもあります。
ここからはアシュワガンダが配合されているおすすめのサプリを3つ紹介します。
ジェリフォルテ

商品名 | Geriforte TABLETS 100 |
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販売元 | Himalaya Herbals |
価格 | 1,980円 |
内容量 | 100錠 |
配合成分 | アシュワガンダ、シャタバリ、アムラ、ハリタキ、シラジット、ゴツコラ、ピッパリなど |
特徴 | 天然ハーブがストレスや疲労の緩和、免疫機能の向上をサポート |
ジェリフォルテは、ストレスや疲労の緩和に特化して作られたアーユルヴェーダサプリメントです。
その強みは、アシュワガンダに複数のハーブを加えて相乗効果を高めている点にあります。まず、アシュワガンダがストレスへの抵抗力を高め、シャタバリが精神を安定させます。さらに、シラジットとアムラが、ストレスによる疲労からの回復を力強くサポート。
このように心と体の両方からケアするため、アシュワガンダ単体で摂るよりも、ストレスと疲労に総合的に働きかけるのが特徴です。
スペマン

商品名 | Speman TABLETS 60 |
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販売元 | Himalaya Herbals |
価格 | 1,780円 |
内容量 | 60錠 |
配合成分 | ムクナ(ハッショウマメ)、トリビュラス(ハマビシ)、コキラクシャ、オオバアサガオ、ジーヴァンティ、ストーンフラワーズ、アシュワガンダ、スカロール、スヴァルナバンガ |
特徴 | 性欲や性機能の向上をサポートする9種の天然ハーブを配合 |
スペマンは、男性の精力増強や性機能の向上に特化して作られたアーユルヴェーダサプリメントです。
テストステロンの維持や精子の質向上といった根幹部分にはムクナが、そして性欲や勃起機能のサポートという直接的な悩みにはトリビュラス(ハマビシ)が力強くアプローチ。さらに、滋養強壮に優れたアシュワガンダが、全体の土台を固め、心身のバランスを整えます。
これらのハーブが連携することで、アシュワガンダ単体よりも、男性の自信を総合的に後押しします。
メンタット

商品名 | Mentat TABLETS 60 |
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販売元 | Himalaya Herbals |
価格 | 1,880円 |
内容量 | 60錠 |
配合成分 | アシュワガンダ、ツボクサ、オトメアゼナ |
特徴 | 脳機能の向上や精神疲労の回復をサポート |
メンタットは、記憶力や認知機能の向上をサポートするサプリメントです。
記憶力で知られる「ツボクサ」と「オトメアゼナ」が、学習や情報処理といった認知機能に直接働きかけます。さらに、ストレスによる脳の疲労をケアする「アシュワガンダ」が、集中しやすいクリアな思考を支えます。
このように脳を「高める」成分と「守る」成分を組み合わせることで、脳機能の向上に特化したアプローチが可能です。
アシュワガンダは心身に活力を与える天然ハーブ

本記事で解説してきたように、アシュワガンダはインドの伝統医学アーユルヴェーダで古くから重用されてきた天然ハーブです。近年の科学的研究によりその多様な健康効果が裏付けられつつあり、現代人が抱える悩みを解消する可能性を秘めています。
特に、ストレスや不安の軽減、睡眠の質の改善、運動パフォーマンスの向上といった効果は、多くの臨床研究で報告されています。その他にも、血糖値の調整、抗炎症作用、認知機能のサポートなど、心身の幅広い側面に良い影響を与えることが示唆されています。
アシュワガンダの効果は、多くの臨床研究で数週間から数ヶ月にわたって検証されています。3ヶ月までの使用は安全とされていますので、まずはこの期間を目安に、自身の体調と相談しながら試してみるのが良いでしょう。
ストレス社会を生きる私たちにとって、アシュワガンダは心身の健康を支える心強い味方となり得ます。正しい知識を味方につけて、ご自身のライフスタイルに合わせて、そのメリットを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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