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地中海式ダイエットとは?やり方と効果を解説!減量以外の健康効果も

公開日
2025年04月16日
更新日

地中海式ダイエットとは、野菜や果物、魚、オリーブオイルなどを多く取り入れた、地中海沿岸地域の伝統的な食生活に基づくダイエット法です。

地中海式ダイエットは、過度な制限なく食事を楽しみながら健康的に痩せられるのが特長です。さらに、生活習慣病の予防など、ダイエット以外の健康効果も期待できます。

この記事では、地中海式ダイエットの基本的なやり方や痩せる理由、効果について詳しく解説します。また、地中海式ダイエットを行うことで得られる減量以外の健康効果についても紹介します。

食事を楽しみつつ健康的に痩せられるダイエット法をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

地中海式ダイエットとは

地中海式ダイエットとは、南イタリアやギリシャといった地中海沿岸地域の伝統的な食習慣を参考にした食事方法のことです。

2010年には、イタリアやスペイン、ギリシャなどを中心に、地中海式の食文化がユネスコの世界無形文化遺産に登録され、世界的にもその価値が認められました。

地中海式ダイエットは、アメリカのアンセル・キーズ博士が提唱した食事法として知られています。戦後のアメリカでは、動物性脂肪の多い食生活によって心血管疾患が増加していたのに対し、地中海沿岸地域ではその発症率が低かったことに注目され、研究が進められました。

以下の画像は、地中海式ダイエットで積極的に摂りたい食材と、控えたい食材を示す「地中海式ダイエットのピラミッド」です。

地中海式ダイエットのピラミッド図

ピラミッドの底にあるものほど食べることが推奨されている食材で、頂点に向かうほど摂取量を抑えたほうがよい食材となっています。

ピラミッドが示すように、地中海式ダイエットでは全粒穀物、野菜、果物を基本とし、魚介類やオリーブオイルを適度に取り入れ、牛肉や豚肉、甘いものは控えることが勧められています。

どんな食事にすべき?地中海式ダイエットのやり方

ここからは、地中海式ダイエットの具体的な実践方法について紹介します。

地中海式ダイエットでは、食事内容に気を配ることが大切です。実践する際は、次の6つのポイントを意識しましょう。

  1. 主食は全粒穀物のパンやパスタを食べる
  2. 油はオリーブオイルを使用する
  3. 野菜や果物、キノコ類を摂取する
  4. 牛肉や豚肉の摂取を控え、魚を食べる
  5. 適量の赤ワインを飲む
  6. チーズやヨーグルトなどの発酵食品を摂取する

それぞれの項目について、順番に解説します。

1.主食は全粒穀物のパンやパスタを食べる

地中海式ダイエットでは、主食を全粒穀物に置き換えることが大切です。

全粒穀物のパンやパスタ、玄米などは未精製のため、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、栄養価が高いのが特長です。

また、全粒穀物は白米や精製パンに比べてGI値が低く、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。

GI値とは

食品が血糖値を上昇させる速度を表した数値。Glycemic Index(グリセミックインデックス)の略。

血糖値の上昇が緩やかになると、満腹感が持続しやすくなります。血糖値の安定は過食を防ぎ、体重管理や健康的なダイエットにもつながります。

日々の食事では、白米やうどんなどの“白い炭水化物”を控え、玄米や全粒粉パン、ライ麦パンといった“茶色い炭水化物”を意識的に取り入れましょう。

2.油はオリーブオイルを使用する

地中海式ダイエットでは、毎日の食事にオリーブオイルを取り入れることが重要なポイントです。

オリーブオイルには、不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸が豊富に含まれています。不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロール(LDL)を減らし、脂肪が蓄積しにくい体づくりを助ける働きがあるため、ダイエットにも効果的です。

ダイエットでは「油は控えるべき」と思われがちですが、脂質は体に欠かせない大切なエネルギー源です。過度に制限すると、かえって健康を損なう可能性があります。

ただし、バターやラードには飽和脂肪酸が多く含まれるため、炒め物やドレッシングには、不飽和脂肪酸が豊富なオリーブオイルを活用し、良質な脂を取り入れましょう。

3.野菜や果物、キノコ類を摂取する

地中海式ダイエットでは、野菜や果物、キノコ類も積極的に摂りましょう。

野菜や果物には、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富です。ビタミンやミネラルは代謝をサポートし、美肌効果も期待できます。食物繊維は、腸内環境を整えるだけでなく、生活習慣病の予防にも役立つ重要な栄養素です。

厚生労働省が策定した健康づくりの指針である「健康日本21」でも、1日350g以上の野菜摂取が推奨されています。健康を保つためにも、日々の食事で意識して取り入れましょう。(厚生労働省 ほか, 健康日本21(栄養・食生活), 2000. [リンク])

キノコ類は低カロリーで食物繊維が豊富なうえ、毎日の食事に取り入れやすいのが魅力です。サラダやスープ、グリルなど、さまざまな料理でおいしく楽しみながら、栄養バランスのよい食生活を心がけましょう。

4.牛肉や豚肉の摂取を控え、魚を食べる

地中海式ダイエットでは、タンパク質は肉よりも魚から摂るのが基本です。

その理由のひとつに、肉と魚に含まれる脂質の性質の違いがあります。牛肉や豚肉には飽和脂肪酸が多く含まれ、過剰に摂ると中性脂肪やコレステロールが増えるおそれがあります。このため、牛肉や豚肉などの肉類は、月に2~3回程度に抑えるのが望ましいとされています。

一方、魚にはDHAやEPAといった良質な脂が豊富に含まれています。

DHAとは

正式名称はドコサヘキサエン酸。人間の体内ではほとんど合成されない不飽和脂肪酸の一種。マグロやサバ、アジ、ブリ、サンマなどに含まれています。

DHAには以下のような効果が期待できます。

  • 脂肪燃焼の促進
  • 免疫機能の調整
  • 記憶力や言語能力などの認知機能の改善

EPAとは

正式名称はエイコサペンタエン酸。DHAと同じく、人間の体内ではほとんど合成されない不飽和脂肪酸の一種。イワシやサバ、ニシンなどに含まれています。

EPAには以下のような効果が期待できます。

  • 血液をサラサラにする
  • 中性脂肪の増加を抑える
  • 悪玉コレステロールの減少

DHAやEPAには優れた健康効果が期待でき、生活習慣病の予防にもつながります。なかでもアジやイワシなどの青魚は積極的に取り入れ、焼き魚や刺身などでおいしくいただきましょう。

なお、タンパク質は、炭水化物や脂質と並ぶ主要なエネルギー源のひとつであり、筋肉や内臓、皮膚など体を構成する材料としても欠かせない栄養素です。
健康を保つためには、魚を中心にバランスよく摂取することが望ましいですが、すべてを魚で補うのが難しい場合は、牛肉や豚肉よりも、脂肪分の少ない鶏むね肉やささみを選ぶとよいでしょう。

5.適量の赤ワインを飲む

ダイエット中は避けられがちなアルコールですが、地中海式ダイエットでは赤ワインを適量摂ることが推奨されています。

赤ワインには、ポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。これらは体内の酸化を防ぎ、心血管疾患のリスクを下げる働きがあるとされています。

ただし、飲みすぎると健康を損なうおそれがあるため、注意が必要です。赤ワインは1日グラス1杯(約150ml)を目安に、あくまで適量を心がけましょう。

食事とともに赤ワインをゆっくり楽しむスタイルは、まさに地中海式ダイエットの大きな魅力です。アルコールを完全に控えるのではなく、節度を持って楽しみたい方にもぴったりのダイエット法といえます。

6.チーズやヨーグルトなどの発酵食品を摂取する

地中海式ダイエットでは、チーズやヨーグルトなどの発酵食品も適度に取り入れましょう。

チーズやヨーグルトには乳酸菌が豊富に含まれており、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境が改善されることで、免疫機能が高まり、体調を整える効果も期待できます。

さらに、腸内環境の改善により、ビタミンやミネラルなどの栄養素の吸収効率も高まり、健康的な体づくりをサポートします。

チーズやヨーグルトが苦手な方は、キムチや味噌、醤油、みりんなど、日本の発酵食品で代用するのもおすすめです。塩分の摂りすぎには注意しながら、発酵食品を日々の食事に上手に取り入れて、内側から健康な体を目指しましょう。

地中海式ダイエットで痩せる4つの理由

地中海式ダイエットで痩せる理由として、以下の4つが挙げられます。

  1. 高タンパクで低カロリーな食生活
  2. 食べ過ぎが抑えられる
  3. 血糖値の急激な上昇を防ぐ
  4. リバウンドしにくい

それぞれの理由について、順番に解説します。

1.高タンパクで低カロリーな食生活

地中海式ダイエットが痩せやすい理由のひとつは、高タンパクで低カロリーな食生活にあります。

魚や豆類、ささみ、鶏むね肉など、脂肪が少なく良質なタンパク質を含む食材を積極的に摂ることが推奨されています。これにより、必要な栄養素をしっかり摂りつつ、無理なく摂取カロリーを抑えることができます。

タンパク質はエネルギー源であり、筋肉をつくる主な材料でもあります。しっかり摂ることで筋肉量の維持・増加に役立ちます。

筋肉量が増えると基礎代謝(何もしなくても消費されるカロリー)が高まります。その結果、太りにくく痩せやすい体づくりにつながります。

さらに、タンパク質は肌や髪の健康にも関わっており、美容面でもうれしい効果が期待できます。

2.食べ過ぎが抑えられる

地中海式ダイエットにおける食事スタイルでは、食べ過ぎを自然と防ぐことができます。

地中海式ダイエットでは、野菜や豆類、全粒穀物など、食物繊維が豊富な食品を多く取り入れます。食物繊維は水分を吸収して膨らむ性質があり、胃の中でかさが増すことで、少ない量でも満腹感を得やすくなります。

そのため、無理に我慢をしなくても食事量が自然と抑えられ、余分なエネルギーの摂取を防ぐことができます。

無理な制限をせずに満足感が得られるため、継続しやすいのも地中海式ダイエットの魅力です。

3.血糖値の急激な上昇を防ぐ

地中海式ダイエットは、血糖値の急激な上昇を防げるのも大きな特長です。

主食として推奨される全粒粉のパンやパスタ、玄米などは、白米や精製パンに比べて消化吸収がゆるやかで、血糖値の上昇を抑える効果があります。

血糖値が急激に上がると、それを下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンには脂肪を蓄積させる働きがあるため、過剰に分泌されると肥満の原因になります。

全粒穀物を選ぶことで血糖値の急上昇が抑えられ、インスリンの分泌も抑制されます。その結果、脂肪が蓄積されにくい体づくりにつながります。

さらに、全粒穀物は通常の小麦製品より消化に時間がかかるため、空腹感が抑えられ、間食の防止にも役立つのです。

4.リバウンドしにくい

地中海式ダイエットは、リバウンドしにくいのが特長です。その理由は、過度な食事制限がないことにあります。

糖質制限や脂質制限のように特定の食品を極端に制限する方法とは異なり、地中海式ダイエットでは多くの食品をバランスよく楽しめます。

そのため、食事に関するストレスが少なく、満足感を得ながら無理なく続けられます。結果として、ストレスによる過食やリバウンドのリスクを抑えることができます。

体重の減少スピードは緩やかですが、その分無理がなく、長く続けやすいのが地中海式ダイエットの最大の強みです。

実際に痩せた!地中海式ダイエットの実験結果

地中海式ダイエットの減量効果は、イスラエルで行われた臨床研究によって実証されています。(Dan Schwarzfuchs et al., 2012.[リンク])

この研究は男女322人を以下の3つの食事法に分け、2年間にわたって体重の変化が観察されました。

研究で比較された3つの食事法
  1. 低脂質食:脂質の摂取を抑える食事法
  2. 低糖質食:炭水化物の摂取を抑える食事法
  3. 地中海食:野菜、魚、全粒穀物、オリーブオイルなどを中心とした地中海式ダイエットに基づく食事法

その結果、最も体重が減少したのは低糖質食で4.7kg、次いで地中海食が4.4kg、低脂質食は2.9kgという結果でした。低糖質食には及ばないものの、地中海食でも4kg以上の減量が実現しています。

さらに4年間の追跡調査では、最も体重の減少を維持できたのが地中海食で、3.1kgでした。低糖質食は1.7kg、低脂質食はわずか0.6kgにとどまりました。

この結果からも、地中海式ダイエットが長期的な減量に効果的な食事法であることがわかります。

地中海式ダイエットの減量以外の健康効果

体重減少に効果的な地中海式ダイエットですが、実は減量だけでなく、以下のようなさまざまな健康効果も期待できます。

  1. 心血管疾患のリスク低減
  2. 抗炎症効果
  3. 乳がんの予防

それぞれの項目について、順番に説明します。

1.心血管疾患のリスク低減

地中海式ダイエットは、減量に加えて心血管疾患の予防にも効果があります。

地中海式ダイエットでは、不飽和脂肪酸を多く含むオリーブオイルや魚の摂取が推奨されています。不飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やすほか、血液の流れを改善する働きがあります。そのため、心血管疾患のリスクを下げる効果が期待できるのです。

実際、心血管疾患リスクの高い7,447人を対象とした大規模な研究では、エキストラバージンオリーブオイルを加えた地中海食で30%、ナッツを加えた場合で28%のリスク低下が確認されています。(Nerea Becerra-Tomás et al., 2019.[リンク])

この結果は、地中海式ダイエットが心筋梗塞や脳卒中、心血管死の予防にも有効であることを示しています。

2.抗炎症効果

地中海式ダイエットには、減量効果だけでなく抗炎症作用も期待されています。

炎症というとケガや腫れを思い浮かべがちですが、実は自覚のない慢性炎症が体内で進行していることもあります。慢性炎症は、血管や臓器にダメージを与え、生活習慣病のリスクを高める原因のひとつとされています。

こうした慢性炎症に食事がどのように関わるかを評価するのが、「Dietary Inflammatory Index(DII)」という指標です。

「Dietary Inflammatory Index(DII)」とは?

食事が体内の炎症状態に与える影響を評価する指標。アメリカ・サウスカロライナ大学の研究チームが開発した指標で、2010年12月までに発表された約2,000件の論文をもとに、45種類の栄養素や食品の炎症への影響をスコア化したもの。

DIIスコアが低いほど炎症を抑える食事とされ、高いほど炎症を促進する食事と評価されます。地中海式ダイエットで推奨されている野菜、果物、オリーブオイル、魚、全粒穀物などは、いずれも低DII食品に分類されます。

実際に、関節リウマチの患者を対象としたスウェーデンの研究では、地中海式の食事法を3ヶ月間続けたグループで、体の炎症が軽減され、関節の痛みや腫れが和らぎ、日常生活の動作も改善されたという結果が報告されています。(L Skoldstam et al., 2003.[リンク])

こうした結果からも、地中海式ダイエットには抗炎症作用があることが示されています。

3.乳がんの予防

地中海式ダイエットには、乳がん予防に役立つ可能性があることも明らかになっています。

スペインで実施された大規模研究では、被験者をエキストラバージンオリーブオイルを加えた地中海食、ナッツを加えた地中海食、低脂肪食の3グループに分け、約5年間の追跡調査が行われました。(Miguel A. Martínez-González et al., 2015.[リンク])

その結果、エキストラバージンオリーブオイルを加えたグループでは、低脂肪食のグループに比べて悪性乳がんの発症リスクが約62%も低下しました。

ナッツを加えた地中海食では統計的な有意差は認められなかったものの、地中海式ダイエットが乳がん予防に役立つ可能性があることが示唆されました。

地中海式ダイエットで健康的に体重を落とそう

地中海式ダイエットは、野菜や果物、魚、オリーブオイルを中心としたバランスの良い食事で、無理なく健康的に体重を減らせるダイエット法です。

過度な食事制限がないため続けやすく、血糖値の安定や悪玉コレステロールの低下、脂肪の蓄積の抑制など、さまざまな側面から減量をサポートします。

さらに、心血管疾患や乳がんのリスク低下、抗炎症作用など、病気の予防につながる健康効果が期待できるのも、大きな魅力のひとつです。

ライフスタイルの一部として無理なく取り入れられる地中海式ダイエットで、食事を楽しみつつ内側から健やかな体を目指していきましょう。

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